SAO編−白百合の刃−
SAO39-秘められた力の持ち主
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もまだまだね。フフッ」
うぐっ。狙撃者や鋼の騎士に助けられるところを見てしまったのね。うん、これは反省しよう。きっとさっきの状況で、助けてもらわなくても一回攻撃を受けても死にやしない。でも、一回の攻撃を食らって状況が変わるのなら、やはり油断とか隙とか作っちゃいけない。そう思うとやっぱり攻撃に当たらない方がシンプルで一番良い方法なんだよね。
何気にモンスターは強かった。裏層じゃなくても、ダンジョン攻略中にいきなり強いモンスターとエンカウントする時がいつかあるかもしれない。その時に、私の回避が通用しなくならないように、気を引き締めて回避率を上げよう。
「さて、第二ランドに入りましょうね……」
「え?」
「ん」
剛姫が剣の先端を向ける先を見ると、和服姿に左腰にカタナを装備したリザードマンが仁王立ちをしていた。
なるほど、第二ランドってそういうことね。
「ちっ、あいつもいるのかよ……」
「あちゃー、あれも倒さなければいけないのねぇ……めんどくさいわ〜」
赤の戦士は苛立ちそうな仕草をしつつめんどくさそうな顔をする。狙撃者も同様に苛立ちはしないが仁王立ちをしているリザードマンにため息をついた。
「あれは……サムライドリザードマンですよね」
「鋼の騎士もやはりご存じで?」
「はい。噂でも聞きます。下手なボスよりも厄介なモンスターだと……」
サムライドリザードマン。侍の格好をしたカタナスキルをつかうリザードマン。攻略組では一番厄介かつ今のところボス級を除けば一、二を争う強いモンスターだ。
先ほどの剛姫と鋼の騎士との会話でもあいつの強さはプレイヤーが厄介だと思わせる強さ。集団戦にも単体戦にもめっぽう強く、隙があまり少ない技を連続で使用してくる捉えどころのないが厄介なところ。あと、流しが上手い。時代劇でのお約束である、主役がザコを一斉に斬りつけるように理不尽に強い。私も戦ったことあるけど、聞いていた以上に厄介だった。
「みんな積極的に行かない感じなの?」
剛姫はそう言うと。
「じゃあ、わたしが狩っても構わないよね?」
「はい?」
剛姫は片手剣を左手に持ち替え、うんと言わずに向かって行った。
「ちょ、剛姫!?」
剛姫はご機嫌に剣をぶんぶん回しながら余裕そうな態度で歩いて行った。まるでこれからデートが楽しみで仕方のない女の子のように見えた。
「大丈夫なのかよ、あいつ……」
赤の戦士の言う通り大丈夫なのだろうか。普通ならうんざりする相手なのに、それを楽しみが抑えきれないかのように剛姫は一人で討伐しに歩いて行っているのだ。余程、自分の力がどこまであるのか挑戦したい気分なのか、はたまた自分が強いから楽勝だと思っているのか……。
「……危なくなったら手助けす
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