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SAO編−白百合の刃−
SAO39-秘められた力の持ち主
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「ちょ、なんで!?」

 ニードルボアが体を丸め、跳ねながら突進攻撃を避ける。背後に回って、カタナスキル『辻風(つむじかぜ)』で居合いのかまえから一瞬で斬りつける。その直後に反撃を与えないようにカタナスキル『十文字(じゅうもんじ)』で右から左へ斬り払って上から下に、スキル名の通りに十字に斬りつけた。
 続いてファイターゴブリンという、ボクシングスタイル体術スキルが特徴のゴブリンとスラッシュリザードマンが連携して攻撃をしかけてくる。
 私は回避をしつつカタナを鞘に収め、ウインドウを操作する。武器をカタナから背中の長棍棒という、細長い棍棒に手をとり、二人かがりの連携攻撃を避けながら振るい攻撃をする、ヒットアンドウェイを繰り返していた。
 そしてモンスターのHPがだいぶ減ってきたところで、棍棒スキル『スコール・ストライク』赤色のエフェクトを纏いながら9回連続で突いた後にとどめに強力な突きを放ち、スラッシュリザードマンの二刀の振りをかわしてから『スター・シューター』という輝く光を放ちながら、星の頂点を5連続突いた後に中心を狙って突きを放つ攻撃で倒して行った。

「まだ……いるのね」

 周囲を見渡せば狙撃者が短剣でモンスターの攻撃を防ぎつつ、かわしてから投剣と威力のある短剣を飛ばしながら次々と倒していく。さっきから少々気になっていた爆発音はエックスが片手斧をトマホークのように投げて当たると爆発音が響いて、爆煙と共にモンスターを消している。
 短剣も斧を投げるのは今まで見たことない。つまりは、あの二人は“私と同じく特殊なスキル”を持っている。いつのまにか手に入れていた唯一無二のスキルがここにもいるとは……すっごく頼りになる。

「でも、まぁ……ともかく、ここを抜け出さないことには……」

 噛まれると状態が毒になる、ブラッドウルフが噛みついてくるが、ひらりと右回転して回避して『アクセル・バレット』で強力な突きをくらわせて飛ばした。

「なにも解決しないわね」

 あの二人にはどうやって手に入れたのか聞きたいけど、スキルの詮索はマナー違反だし、諦めるとしよう。今は最初の難関を突破することだけを考えて、動いて切り抜けよう。
 私は勢いのままブラッドウルフに攻撃の追撃をくらわせようと、長棍棒からカタナへ変えようとしていた時だった。

「あ……やべっ」

 ニードルボアが勢い良くこちらに突進してきたのを不覚にも気がつかずにウインドウを操作してしまった。そんなわけで、今の私は隙だらけで相手にとっては絶好のチャンスとなっている。
 HPが減る覚悟はしたので、ダメージを食らうことを受け入れ、反撃をしようとした瞬間、また横から突いてきてボアの横腹に刺さり、そのままボアは倒された。

「あ、あの、大丈夫でしたか」

 助
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