第四章 空白期編
第百一話 『士郎の子供と魔術事件』
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!」
『よくやったわ。さっそく本局に連絡を入れるわ』
「了解!」
それでシホ達は男を連行しようとするが、
「くくく…」
「なにがおかしいの…?」
「いや、これくらいで俺達魔術師は止められないぜ? あの男はそんな小さな器じゃねぇからな…」
「…連行する前に聞くことが増えたわね」
「そうですね、シホ」
「そうだな、奏者よ」
それでシホはイリヤ譲りの魔眼を駆使して、
「あなたをそそのかしたその男の情報を吐きなさい。全部ね」
「ぐぅっ…!? お前も魔術師だったのか!」
「そのとおりよ。それよりさっさと暗示に掛かりなさい」
「くっ…うっ…」
それで男は意識を手放して次第に喋りだした。
「…俺にこの魔術の力を教えてくれた奴は…」
「奴は…?」
「…わからない…名前は一切名乗らなかった…俺はただ魔術を習っただけだからな…」
「なにかその男の特徴は…?」
「頭まで隠す黒いフードに…右目が潰れていて一本の線が入っていた…」
「他にはなにかない…?」
「………」
男は無言。
「…そう。それじゃ移動するまで寝ていなさい」
男はシホの言葉でそのまま気絶する。
「隻眼の男ですか…名前も教えない徹底ぶりとは。
シホ、これからその男は様々な魔術事件を起こす可能性があります。
アヴェンジャーを召喚したのもそいつかもしれませんね…?」
「そうね、アルトリア」
「これから大変になってくると余は感じるぞ」
「これからは隻眼の男を中心に調べを行う必要性が出てきたわね。さっきアルトリアが言ったように最悪、そいつは私達に対抗してサーヴァントももしかしたら召喚する術を持っているかもしれないから」
「侮れませんね…」
「うむ」
「さ、それよりこの男を連行しに行こうか。暴動を起こさないように男の魔術回路の封印もしなくちゃいけないしね」
「はい」
「そうだな」
そしてシホは男を管理局に引き渡した後、もう一度アトラスへと出向いて、復興支援をしていた。
でもこの災害で中心地域のほとんどの人は家や居場所を失ってしまっていた。
中には親が災害で死んで子供だけというのもあちこちで見られた。
その中でシホは自身と同じ魔術の気配を感じ、そちらへと向かうと、そこには二人の子供がいた。
二人は年の頃は六歳、七歳くらいの緑色の髪の男の子と女の子。
シホは小さくかがんで二人の目線に合わせて二人の頭を撫でながらも一緒に解析をかける。
「…ねぇ、あなた達のお父さんお母さんは…?」
「死んじゃった…」
「そう…ごめんなさい。気が利かなくて…」
「赤いお姉さんは…?」
「私…? 私は時空管理局武装隊・戦技教導隊・そして魔術事件対策課のシホ・E・S・高町よ」
それだけど役職を言っても二人はわから
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