第四章
[8]前話 [2]次話
後ろには森があり前には町と海がある。夕刻の赤い世界の中でだ。二人はその公園に来た。
そこで二人は町と海を見た。そうしてだ。
麻美がだ。微笑んで言ったのだった。
「私ここ好きなのよ」
「町と海が見渡せるからだよね」
「とても奇麗だからね」
それでだというのだ。
「だから好きなの」
「俺もだよ」
そしてそれはだ。自分もだとだ。龍輝は応えた。
そしてそのうえでだ。彼はだ。
町を見ながら麻美にだ。こう切り出した。
「あのさ」
「あの?」
「今日麻美ちゃんの誕生日じゃない」
この言葉と共にだ。麻美を見た。
その顔をだ。そしてそのうえでだった。
彼女にだあるものを出してすぐにだ。それを彼女に付けた。それからだ。
鏡を出してそうしてそれもは差し出してだ。言ったのだった。
「ちょっと見てみて」
「何をしたの?」
「鏡見ればわかるから」
こう麻美に言うのだった。
「それでね」
「鏡って」
「見てみて」
何かわからずきょとんとしている麻美にまた言った。
「そうして欲しいんだ」
「何かよくわからないけれど」
彼が何をしたのか何が言いたいのかわからずにだ。麻美はきょとんとしたままだった。
だがそれでもだ。龍輝が言うからだ。その小さな鏡を受け取りだ。
その中にいる自分を覗き込む。するとだ。
髪にだ。白いものがあった。それはというと。
「マーガレットの」
「そうだよ、髪飾りだよ」
「これがひょっとして」
「そう、俺からのプレゼント」
にこりと笑ってだ。龍輝は麻美に話す。
そしてだ。さらにだった。
ケーキ、ザッハトルテが入った白い箱も差し出す。このことについても麻美に話すのだった。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ