暁 〜小説投稿サイト〜
黒と白
第二章
[1/2]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
 しかしそれでもわからずだ。困っているのである。そしてここでだ。
 雑誌のうちの一冊を出してだ。それを開く。そこにあったのは。
 ブラだった。下着のプレゼントも考えたのだ。しかしそのブラについてはだ。
 クラスメイト達はだ。苦笑いでこう彼に言ったのである。
「それは駄目だな」
「麻美ちゃん胸はなあ」
「ちょっと以上に薄いからな」
「だからブラをプレゼントするのは」
「かなり難しいと思うけれど」
「ブラな。それは俺もなあ」
 どうかと考えているとだ。龍輝自身も述べる。
「難しいよな」
「そう、薄いブラをそのまま出すのも女心を害するぜ」
「かといって寄せあげはもっと危ないしな」
「だからそういうプレゼントはちょっと」
「止めた方がいいでしょ」
「だから。俺もこれはあげないから」
 また言う龍輝だった。
「それに俺達まだキスまでだしな」
「おい、随分奥手だな」
「付き合って半年でまだキスまでかよ」
「それってどうなんだよ」
「奥手過ぎるでしょ」
「それはまあ言わない約束でな」
 強引にだ。龍輝はその話を終わらせた。そうしてだ。
 そのうえでだ。彼はあらためて言ったのである。
「本当に何がいいだろうな」
「そうね。ここはね」
 クラスメイトの中のだ。女の子が言ってきた。
「麻美ちゃんを引き立てるものがいいんじゃないの?」
「引き立てるもの?」
「そう、麻美ちゃん奇麗だけれど」
 肌も奇麗でだ。細目がまた顔に似合っているのだ。均整のとれている美人なのだ。
 その麻美の外見を脳裏に思い浮かべながらだ。彼女は龍輝に言うのだった。
「その奇麗さを際立たせるね」
「そんなのがいいって?」
「そう、それどうかしら」
「そうだな、麻美ちゃんのなあ」
 彼女の話を聞いてだ。龍輝はまた考える顔になった。
 そしてだ。こうクラスメイト達に言うのだった。
「まず胸は置いておいてな」
「ああ、それはな」
「ちょっと以上に置いておいてな」
「忘れてな」
「そのうえで」
 あらためて考えるというのだ。それでだった。
 龍輝はだ。こう言ったのである。
「とにかく。麻美ちゃんに最高のプレゼント用意するからな」
「ああ、まあ頑張れ」
「応援はするからね」
「相談にも乗るからな」
「まあ一つは決めたさ」
 プレゼントは一つとは限らない。それでだ。
 その一つについてだ。彼は仲間達に言ったのである。
「ケーキな」
「ケーキかあ。それいいよな」
「そうそう、ケーキ嫌いな人いないしな」
「麻美ちゃんもケーキは好きだし」
「いいと思うわよ」
「ザッハトルテな」
 龍輝が言うケーキはそれだった。
「それにするな」
「ああ、それか」
「オーストリアのケーキか」
「あのかなり甘いチョコレー
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ