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黒と白
第一章
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「麻美ちゃんへの誕生日プレゼントな。何がいいかなって」
「また随分ストライクゾーンの広い悩みだな」
「そうよね」
 クラスメイト達は彼のその言葉を聞いてだ。まずは微妙な顔になった。
 そしてそのうえでだ。こう彼に言ったのである。
「っていうか麻美ちゃん自身に聞いたらどうだよ」
「何が欲しいかってな」
「そうすれば何をあげればいいかわかるだろうに」
「そうしたら?」
「いや、サプライズでいきたいんだよ」
 クラスメイト達のアドバイスにだ。龍輝はこだわりを述べた。
「そうすれば喜びも一層ってなるだろ?だからさ」
「それはそうだけれどな」
「で、それを狙ってか」
「それでなんだな」
「麻美ちゃんには尋ねないのね」
「そうなんだよ。実はな」
 クラスメイト達にこう答える龍輝だった。そしてだ。
 彼はだ。こう言ったのである。
「だからこうして雑誌読んで悩んでるんだよ」
「深刻な悩みだな、ある意味」
「具体的に何がいいかっていうと」
「判断に困るよね」
「本当に何がいいのか」
「雑誌を幾ら読んでもわからないんだよ」
 それで買って来てだ。読んだというのだ。
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