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イナズマイレブンGO AnotherEdition
第1部 シード編
第1話『変わる出会い』
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ただがむしゃらにサッカーボールを壁に向かって蹴り、跳ね返って戻るボールを又ひたすらに蹴り続ける。汗まみれになりながら、疲労で動きが鈍くなりながらも、何度でも何度でもボール蹴り続けた。しかしそれでもチームメイト達との差は埋まらず、次第に心の奥にもおうサッカーやめようかな、と諦めの感情が芽生えつつあった。









「……悪い。今日はもう先に上がる」

『お、おぉ』

いつからか次第にチームメイト達との練習もどこかやる気が起きなくなり、先に着替えを済ませ、荷物を肩に背負い、グラウンドから立ち去っていき、ただチームメイト達はその後姿を見送るだけだった。









「(もう俺、サッカー辞めようかな?)」

いつものように自宅近くの空き地で、サッカーボールを持ち上げながらふとそんな事を考えると、一人の練習もやる気が起きない。チームメイト達は、自分の事を邪魔者扱いすることはないが、心の中ではきっと俺の事が邪魔な筈だ。もうすぐ卒業も近づいてる。チームメイト達とも卒業したら多分別れるし、見切りをつけ、サッカーも卒業しようかな……。

『ねぇ君もサッカーやるの?』

「?」

そんな後ろ向きな思いを押しのけるように掛けられた声、振り返るとそこには海と同い年ぐらいで、同じくサッカーボールを持った一人の少年が……。

「あっ、嫌、俺は……」

『よかったら一緒にやらない?その方が楽しいし♪」

「……まぁちょっとだけなら」

その誘いに少しだけ考え込みながらも、折角誘ってくれた相手の気を悪くさせるのも申し訳ないので、少しだけならと渋々承諾し、持っていたサッカーボールを地面へと置く。

「でも承諾しといて何だけど、俺下手だよ?」

「そんなの関係ないよ!サッカーは上手い下手とか関係なく、楽しくプレイするものなんだから!それに楽しくプレイした方がきっとサッカーも喜ぶよ?」

「サッカーが喜ぶって、んな友達みたいに……」

「早速行くよ?」

「えぇっ!もう!?ちょっとm」
「それ!」

パスされたボールを慌てながら受け取り、そのまま受け取ったボールを相手へ蹴り返す。その他にもボールを奪い合ったりなど、練習と言うよりはミニゲームのような感覚で、次第に龍野の表情が自然と笑顔が出来、まだ見ず知らずの少年とはすぐに仲良くなり、お互い楽しそうにサッカーを楽しんでいた。

「お前、どこの学校?」

「ん?今はこの辺の小学校に通ってるけど、卒業したら引っ越すんだ」

「へ〜、どこに?」

「稲妻町」

稲妻町、その名前は勿論龍野も知っている。サッカー世界大会優勝チームであるイナズマジャパン、そのキャプテンや多くの選手が住んでいる町としてとても有名だ。

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