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魔法少女リリカルなのはViVid〜英雄の意思を継ぎし子達
四話〜『覇王』と『聖王』
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「スパーリング4分1ラウンド。射砲撃、
拘束
(
バインド
)
はなしの打撃オンリーだ」
「はーい!」
「わかりました」
ノーヴェのルール説明を聞きながら構える。
アインハルトさんも同時に構えた。
その姿を見るだけで、相当な手練れであることがわかる。
剣士としてではなく、格闘家としての私がどこまで通用するのだろう。
想像するだけでワクワクする!
「レディ、ゴー!!」
ノーヴェの合図とともに牽制として一撃。
防がれたのは想定内。ここからの連撃が見せ場だ。
蹴り、肘鉄、膝蹴り、カポエラキックなどパパに教わった体術とストライクアーツを組み合わせて戦う私の格闘スタイル。
「ヴィヴィオ、結構やるわね」
「うんうん!」
「へえ〜、凄いな……」
ギャラリーも見入っているようだが、そろそろフィニッシュに持っていかせてもらう!!
そう、思った時だった。
「……はぁっ!!」
「ッ……!?」
攻撃後の一瞬の隙を突かれてノーガードのボディにクリーンヒットをもらってしまう。
たったの一撃。だが、その威力は今までに私が与えたものよりもずっと大きかった。
(凄い!一撃でこの威力……)
続きを、と思った矢先、アインハルトさんが背を向ける。
「お手合わせ、ありがとうございました」
何か悪いことをしてしまったのだろうか。
不快にさせるようなことをしたのだとしたら謝らないと…!
「あの……私、何か失礼を?」
「いえ、そう言うわけではありません。私の身勝手です」
「だったらもう一戦……」
「もういいんです。私が求めていたのはあなたではなかった。それだけなんですから」
そう言われても、私は引き下がらない。いや、引き下がりたくない。
彼女は、アインハルトさんは何か問題を抱えている。いや、何かを渇望している。
それは間違いなく真実だ。だから私は問う。
「何を、求めているんですか……?」
「……ッ、失礼します!」
その問いに対してアインハルトさんは答えてくれなかった。
しかし私も負けっぱなしではいたくない。だから彼女に対して言う。
「待ってください!……次は、本気でやりますから」
この一言で彼女は何かしらの動きを見せると信じて。
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