Episode2 新聞
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女性に人畜無害などと言われていては、我ながら男としてどうかと思う。悔しくは全くないが。
実際その通りなのだと思う。俺が大体どんな人とでも知り合えるのは、その人にとって俺は利益にならなくとも不利益にもなりえないからなのだろう。
若干卑屈な考えに頭を支配されかけていた俺の顔をシスイが覗き込む様にした。
「気ぃ悪くさせたか?」
「いや、大丈夫」
「さよか。なぁ、カイトは今から迷宮区に行くん?」
問われ時間を確認する。ちょうど三時を回った頃だ。朝からサラマンダーを狩りに行っていたことを考えると妥当な時間だし、このまま宿に帰っても良さそうな時間。だが、
「あぁ、せっかくだからこの装備を試してみたいしな」
そう答えた。嘘偽りはない。普通、新調した装備はいきなり実践投入してはいけないが、剣自体は変わっていないし、この装備ならなぜか行けそうな気がする。
「無理したらアカンで?」
「母さんみたいなこと言うなよ」
「ちょ、母さんはヒドない!?せめてお姉さん!」
「はいはい。じゃあ、またな」
シスイに手を振り歩き出した。新しくなった装備のおかげか、迷宮区に向かう足取りは軽かった。
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