暁 〜小説投稿サイト〜
森羅と創世のエターナル真祖
道場破りと火事での出会い
[4/8]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
……。

「そんなことより怪我を!」

ったく心配性な奴らだな。








紗代







「そんなことより怪我を!」

まったくその通りです。私がやっておいてなんですが…………やり過ぎました。

「…………痛そうですね…………」

千葉さんを起こして背中を見ると、木刀の破片が沢山刺さっています。後は、肋骨が何本か折れているみたいです。

「痛いな…………結構危ないとこに刺さったみたいだ。右手が動かない」

「そんな!」

何人かの門下生さんが私を睨みつけてきます。

「この嬢ちゃんは悪くねえよ。俺が弱かっただけだ。いいな?」

「「「「…………はい…………」」」」

「じゃあ、治療しますね?」

「できんのか?」

「まかせてください」

「なら、頼む」

信じてませんね…………いいでしょう。神鳴に伝わる力をとくと見せてあげます。

「痛いですけど我慢してくださいね」

「なんだ…………っ!!」

私はどんどん木刀の破片を抜いていきます。

「っ、いてええええ!!」

「我慢してください。男なんですから!」

さらに、抜いていきます。

「し、師範?」

「っぅ〜〜〜〜!!!!」

歯を食いしばってますね…………あ、これが最後ですね。肉を少し巻き込んでますが…………気にせず気を通して壊れないように注意して、引き抜きましょう、えい。

「ぎゃああああああぁぁぁっ!!」

すごい声です、思わず耳をふさいでしまいました。

「これで最後です」

私は傷口に手を翳し精神を集中します。そして、龍眼を発動し、的確に傷を見極めて治癒の光をあてていきます。私は治すのに集中しなくてはいけないため、周りの声が聞こえない程のトランス状態にまで入ります。

「なんだ。急に背中が暖かくなって力が戻ってくる…………」

「すげえ。どんどん治って行ってるぞ!」

「……………………」

それから、しばらく治療を続けました。








周作










 信じられない事にどんどん身体が楽になって行きやがる。陰陽師とかの連中か?
でも、札も何も使ってないが…………まさか。妖怪の類か?
だが、治療する力を持つ妖怪なんて聞いたことが無いな。

「ふぅ、終わりました」

うっすらと汗が出てるな。立ち合いじゃ息一つ乱さなかったのに…………ずいぶんと無茶をしてくれたみたいだ。

「さてと」

上座の方に移動して座ったが、何する気だ?

「怪我がある方は順番に並んでください。治しますから」

蒼い瞳で神秘的な雰囲気をかもし出してやがる。綺麗だな…………
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ