道場破りと火事での出会い
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「いいだろう。その提案を待っていた」
どうやらあちらも私と同じ考えだったみたいです。
「では、行くぞ!」
「はい」
始まった立ち合い。隙も無く、連続で切りかかってくる。
「早いですね」
「瞬息心気力一致が我流派の要諦だからな!」
「くっ!」
連続攻撃をいなして行きますが、限界は近いです。だから、私は相手の目を見て次の攻撃を予測します。
「そこだ!」
攻めて来ましたか…………しかし、それはこちらにとってはチャンスです。
「なっ!」
私は飛び上がり、彼の刀を避けます。さらに突き出されてる刀を踏み台にしてさらに高く飛び上がりました。
「神鳴流、龍槌閃」
落ちる勢いを利用し彼に木刀を叩きつける。
「くっ!」
驚いた事に彼は瞬時に反応して木刀で防御してきました。凄いです…………一瞬の均衡の後、私達の木刀は折れて弾け飛びました。私は即座に次の行動を起こします。
「神鳴流浮雲・桜散華」
両足で彼の頭を挟み、後方に反りながら空中で回転して、大地に叩きつけます。そして、首に折れた木刀を添える。
「がはぁ!」
背中から叩きつけられて苦しそうです。さらに、関節を決めて相手の動きを封じます。
「…………私の勝ちですね…………」
「剣術では無いが…………関係無いな。これはどちらかと言うと死合の方だからな。見事だ。俺の負けだ。っ!?」
「え、えっと…………大丈夫ですか?」
周作
まさか、俺の突きだした木刀を使い、さらに上に跳ぶとはな。こちらの体勢もくずれて一石二鳥か。なんとか防御に間に合ったが、その後の対応がまずかった。
「神鳴流浮雲・桜散華」
あちらは、即座に反応して技を放ってきた。しかも、両足で頭を挟み困れ、後方に反りながら空中で回転して、大地に叩きつけられるとは…………逃れられんかとも試したが、結局は受身を取ることもできずに床に叩きつけられた。しかも、さきの割れた木刀の破片が背中に刺さりやがった。その後、跳ねる身体の上に彼女がのってきやがった。体重を利用して俺の動きを押さえに来たのだろうが、この時に骨が何本か折れたな。
「ぐはぁ!」
「…………私の勝ちですね…………」
首に折れた木刀を添えられたら仕方ないな。
「剣術では無いが・・・・・・・・関係は無いな見事だ。俺の負けだ。っ!」
「え、えっと大丈夫ですか?」
いきなり、瞳に感情が戻って、雰囲気がガラリと変わった。
「大丈夫…………じゃ、ねえな。完全に逝ってやがる」
「「「師範!」」」
「すまん、負けちまった」
これで道場たたまなくちゃいけなくなったな……
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