三話
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価値があれば合わせてくれます。ニーナなら合わせられますよ。大丈夫、行きましょう」
ニーナの心配を一蹴すると背中を押すように叩く。
アイレインが歩き出すのと同時にハルペーは再び空に舞い上がりニルフィリアも己の闇を深くしていく。
「ところでニーナ、さっきから言ってる先輩って誰のことなんです?」
「私が狼面衆と出会ったときに助けてくれ、雷迅を教えてくれたツェルニの先輩だ」
「えっ、でも雷迅はレイフォンが教えたって聞きましたけど」
「確かにそれも間違いではない。だが雷迅は先輩オリジナルの剄技で先輩が言うには「覚えられるように事象が動く」ということだからな。恐らくだがレイフォンは雷迅を知らなかったと思う。私が雷迅を習得するのに先生役として白羽の矢が立ったのだろう」
「そうですか、まあ私としてはニーナがあれを倒すのに躊躇いが無ければそれでいいんですけどね。もっとも気負い過ぎられても困りますが」
疑問に答えるニーナ。ただそれを聞いたクララはそれほど興味が無いようでニーナを促がして進む。
女王や天剣達は未だグレンダンの上からその様子を見、念威越しに会話を聞いていた。先方での話が終わり、動き出そうとするのに一応は合わせる。
今後もあわせることになるかはその時次第だ。
「クララ、あの子といつの間に仲良くなったのかしら。ま、それはいいとしてそろそろ私達も出るわよ。目標……言うまでも無いけどあのデカブツ、地獄も最終章かしらね」
武芸者の祖だの老成体のようなものが現れたのにも構わず女王が残る天剣に号令を発する。
それにあわせてバーメリン、トロイアット、ハイアが動く。その場から消えたと思うほどの高速で戦場へと向かう。
彼らにとってもそんな事はどうだっていい事だ。戦場においては敵を倒すだけであり、敵でないものは自分達の邪魔にならなければそれでいい。
「おい」
残っていたリンテンスが念威端子に向けて声をかける。
『何でしょうか』
呼ばれて寄って来た蝶型の念威端子の持ち主、エルスマウに告げる。
「周りの奴らに言っておけ、『戦場を汚すな』とな」
言い捨てると後ろで念威で何か揉めている様にも聞こえるが無視して自身も先に行った者を追って飛び出す。鋼糸はグレンダン上からでも届くが近づいた方が強力な技を使いやすいからだ。
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