第9話 Side一誠
[2/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ンバーガーを食べる。
「そ、そんな食べ方があるなんて! すごいです!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・なんて新鮮な反応なんだ。本当にかわいいなアーシアは。
「ポテトもこうやって手掴みです」
「なんと!」
フライドポテトを食べる俺を興味深そうに眺めるアーシア。微笑ましくて思わず顔が笑いそうになる。
「いやいや、アーシアも食べな」
「は、はい!」
ハンバーガーに小さくかぶりつき、もぐもぐと口を動かして食べ始める。
「お、おいしいです! ハンバーガーっておいしんですね」
目を輝かせながら言うアーシア。
「ハンバーガー食べたことないの?」
「はい。テレビではよく見るのですが、実際に食べたのはこれが初めてです。感動です! おいしいです!」
ふと、普段何を食べているのか気になったので聞いてみる。
「普段は何を食べてるの?」
「パントスープが主です。お野菜やパスタの料理も食べますよ」
なんとも質素な食事だ。おそらくは教会だからだろうが。
「そうか、そうか。なら、今度また別のものを食べに行こうな」
「はい!」
パクパクとおいしそうに食べるアーシア。
(さて、食べ終わったらどうしようか? ・・・・・・・・・・・・・うーん。ゲームセンターでいいか)
「アーシア」
「は、はい」
「食べ終わったら、ゲームセンター、通称ゲーセンに行くぞ」
「はい!」
しばらくして、食べ終わったアーシアを連れて俺たちは、ゲームセンターへ移動した。
「――――ん?」
「どうかしましたか?」
「いや、なんでもない」
誰かに見られていたような気がするが、気のせいだろう。
■◆■◆■◆■◆■◆■◆■◆■◆■◆■◆■◆■◆■
「峠最速伝説イッセーッ!」
アクセルを踏んで、カーブの手前で手早くギアチェンジ。そして、相手の車両を一気に抜き去った。
「速いです! 速いです、イッセーさん!」
フッ、見ているかアーシア? 俺のハンドルさばきに酔いしれな!
俺たちはゲーセンのレーシングゲームをしていた。
オカルト研究部に入るまでは、帰宅部だったのでゲーセンにはよく行っていた。レーシングゲームだろうとなんだろうと余裕だぜ。
『WIN』
俺の勝利を告げる文字が画面に映し出される。ふっ、俺に勝とうなんて、百年早いのだよ。
少し、自分に酔っていると、いつの間にかアーシアがいなくなっていることに気づいた。
キョロキョロと辺りを見渡すと、クレーンゲームの前にアーシアが張り付いている。
「どうした?」
「はぅ! い、いえ・
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ