紗代と小次郎A
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くして、少女が声をかけてきた。
「おい、小僧生きてるか?」
「…………はぁ、はぁ、アン達強いんだな…………」
この人たちなら…………ねえちゃんを…………たすけられるかも…………しれない。
「すくなくとも、あんな雑魚にやられないぐらいにはな」
「なら、おっ、お願いが…………ある…………こいつで…………この先にある龍神村…………にいる、おっ、おれの…………ねえちゃん…………をたすけ…………てくれ…………」
青年に今まで、ねえちゃんの嫁入りの時にでも、嫁入り道具でも買ってやろうと貯めていたお金と村のお金の全部と首飾りを渡した。
「…………後を…………たの…………む…………」
これで…………よか…………た…………。
剛鬼
くそ、あの餓鬼のせいで一人、死んじまったじゃねえか。まあいい、どうせ明日の晩にはあの紗代って小娘が手に入るんだしな。
「頭! 大変です!!!!」
「なんだっ!!」
「逃亡した餓鬼を追っていた奴らが何者かに殺されました」
まさか、あの餓鬼が生きてるはずもねえし。逃亡者は別か…………しかし、追っ手を殺せる力を持つ奴らか…………危険だな。
「警備を強化しろ」
「どれくらいで?」
「最大だ。予備の戦力全てを街道方面に向けろ」
「そこまでは必要ないのでは?」
「嫌な予感がしやがる。いいから言われたとおりにしろ!」
「はい!」
ちっ、胸糞悪いなこんな晩は飲むに限るぜ。
「おい! 酒をもっともってこい!!!!!!!!」
次の日、俺は部下にたたき起こされた。
「頭、大変です!!!!!」
「うっせえええええっ!! ぶっ殺すぞっ!!」
そいつの顔面を思いっきり殴りつける。
「ぐはぁ!」
ち、死似やがったか。
「おい、報告しろ」
「はっ、はい!」
くそ、今日の晩はお楽しみだってのに、朝から気分が最悪だぜ。
「ここに向かって来る連中がいます」
「ああん? そんなんで一々報告するな!」
くそ、使えねぇ奴らだな。
「違うぞ、剛鬼」
「なんだと? どういう事だ、炎鬼よ」
「はい…………その、既に配置した連中はどんどん殺されています…………」
「すでに半壊状態だそうだぞ」
「馬鹿野郎! そんなことあるはず無いだろ! たとえ陰陽師の連中が300人いようと、そんなことおきるはずがねえ!!!」
あそこには二千近い鬼や妖怪がいるんだから、生半可な戦力じゃ太刀打ち出来ないはずだ!!
「事実です。敵はたった2名と1体、1匹…………すでに、千以上の同胞が殺されております」
「くそっ…
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