紗代と小次郎A
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もする気が起きません。そう、この時、もっと私がしっかりしていれば、弟はあんな無茶なことはしなかった。少なくともそれを止める事ができていました。本来ならもう、帰ってきている時間だったのに、私は自分の事で精一杯だったのです。
小次郎Side
…………そんな…………姉ちゃんが…………あいつらに…………そんなの絶対にダメだ!
どうにかして助けないと。でも、俺にそんな力は無いし…………村の外に助けを呼びに行こうにも鬼達に道を封鎖されている。どうする、どうする…………考えろ…………何か道があるはずだ!!
十分後、一つの考えが閃いた。かなり無茶な方法だけど…………姉ちゃんを助けるためだ。だから、なんとしても助けを呼ぶんだ。
その為、村から鬼達に渡す酒を運ぶ仕事を変わってもらった。これで、用意ができので、俺は龍神の祠へと向かった。
今龍神の祠は現在鬼達に占拠されている。
「なんだ餓鬼がなんのようだ」
「お酒を持ってきました」
「そうか、ちょっと味見してやる。よこせ!」
「どうぞ」
お酒を差し出した。
「よし、いい味だ。もっていけ」
「はい」
奥へと入れた。これで第一段階完了。次は第二段階だ。第二段階はさらに奥へとすすむこと。
しばらく、進むとお酒を置く場所についた。そこに樽を置き、持ってきた取って置きのお酒をもってさらに奥へと進む。
「おい止まれ!」
見張りか…………今は言われた通りに止まる。
「こんなところで何をしている」
「はい、剛鬼様に特別なお酒をお届けしようと思いまして」
剛鬼というのはこの鬼達の頭だ。
「そうか、なら俺がとどけよう。そいつをよこせ」
「いけません、これは直接お渡しするよう言われております!」
ここが正念場だ。
「どうしてもか?」
「どうしてもです!」
「なら、死ね!」
っく、失敗したか!
じっと迫ってくる棍棒を見つめる。すると、俺の眼前でその棍棒が止まった…………たすかったのか?
「ふん、いい根性だ。いいだろう、こい」
「はい!」
第二段階完了…………最終関門だな。奥に歩き、鬼の人が案内してくれた。ついに剛鬼のいるところへとついた。
「生きて帰ってくるんだな」
「はい。貴方は?」
「俺は炎鬼だ」
「俺…………僕は小次郎といいます。ここまで、ありがとうございました」
「かまわん。それじゃあな」
「はい、さようなら」
扉を開け龍神様の祠へと向かう。中には滝があり、その横に祠が作られている。
「なんだテメェは…………」
「この特別なお酒をお届けに参りました」
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