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ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第19話 ヴァリエール姉妹(長女抜き)
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のだ。何故か分からずに、それとなく皆に聞いてみた。皆の答えは、遠慮しているだけと返ってきた。

 女の子の部屋に入るのを遠慮しているなら、外で会えば良い。私は体調も良かったので、思いきって皆と外で遊ぶ事にした。

 皆と遊んでいると、件の男の子を見かけた。いよいよ話が出来ると、私は嬉しくなった。しかし男の子は、こちらに来る事無く立ち去ってしまったのだ。

 ……私は避けられている?

 その時、漠然とそう思った。……何故? 私の人を見る力を恐れる人は居るが、そう言った人は強い嫌悪感や恐怖感を持つはずだ。その少年からは、そう言った感情を一切感じないのだ。私はその理由が全く分からなかった。

 そして残念ながら、それ以降は体調の関係で外に出られなかった。皆が私の部屋へ来るように誘ったらしいが、その後も男の子は全てを断っていた。私は訳が分からなかった。

 気が付くと私は、その男の子の事ばかり考えていた。でも時間は有限で、男の子が帰る日が来てしまったのだ。

 せめて最後位は話をしたい。そう思い話しかけようとした時、その男の子が何を考えているか分かった。今までにない位、ハッキリと読み取れる……いや、私の頭に流れ込んで来た。何故か人を見る力が、その男の子だけ強く働いていたのだ。

 その男の子は、私が人を見る力がある事を知っていた。そして、男の子は自分が歪んている事を知っていた。私が改めてそれを指摘するかもしれないと、怖がっていた。

 ……ショックだった。

 私の人を見る力は、人の為になる良い物だと思っていたからだ。しかし、実際にこの力を恐れている人も居る。今まで会ったそう言う人達は、(よこしま)な心の持ち主だったので気にしなかったが、その少年だけは例外だった。私は“何故この力があの男の子にだけ強く働いたか?”分からなかった。そして始めての事態に、私は悩んでしまった。

 しかし答えを出す事は出来なかった。

 でも考える事を止めなかった。時間だけは無駄にあったので、その時間を全て考える事に(つい)やした。そしてふと気付くと、私はその男の子の顔ばかり思い出す様になっていた。

 そして自覚した。自分の命にさえ執着しなかった私が、その男の子に執着していたのだ。

 執着している自分に気付いて、どれ位の時間が経っただろう?

 この日、私がずっと待っていた男の子が家に来た。待っていても来てくれないのは分かっていたので、妹に連れて来るようお願いした。

 妹は男の子を連れて来てくれた。おまけに男の子はプレゼントまでくれた。思えば過去に、これほど嬉しいと思った事が何度あったろうか? その時、男の子と私の手が触れた。男の子は気付かなかったようだが、私は気付けた。

 触れた部分より何かが、私の中に
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