紗代と小次郎@
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そっ、そうかならいい」
顔を真っ赤にしてそっぽを向くエヴァ。扱いやすい奴だ。似合ってるのはほんとだけどな。
今、京都へ向かう街道を歩いている。
「今日は良い月夜だな」
「ああ、綺麗な月だ」
そう、俺達は夜に移動している。吸血鬼だから夜目もばっちりだし、身体能力も格段に上がっているからな。それに、獲物も夜のほうが出やすい。
「しかし、団子はいいもんだ。とくにこの三色団子に月見酒。うむ、風流だ。ほら、あ〜ん」
エヴァが差し出して来た団子を口に含む。
「たしかに味はいいが、少し練りこみがたりんな」
「まあ、そういうな。こんな月夜だ、野暮なことはよそう」
「そうだな。それより…………」
「ああ、前から何か来たな」
前方で人と人ならざる気配がする。さて、どうするかな。テンプレならここで助けるんだろう。そして、助けたのが美少女で仲良くなるフラグと。
「どうする?」
「どうしよっか?」
「そうだな、このまま進もう。襲ってきたら潰せばいい」
剛毅な事で…………でもそれって、絶対潰すフラグだよな。
「わかった、そうするか」
しばらくすると、前方で2、3メートルはある鬼に追われている青年を見つけた。
「た、助けてくれ!!!!!」
「だとさ。どうする?」
「残念だが、現在閉店中だ」
鬼に向かい。
「どうぞ、お構いなく。俺達は先へ行くだけなんで」
いちいち雑魚にかまってられっか。それに、あの餓鬼の命はもう長くもたねえし。
「そういう訳にはいかねぇな…………見られちまったからにはお前らも始末する!!」
「ああ、恨むんなら逃げたこいつを恨むんだな。それとも、運の無い自分たちにだな!」
「おい、身の程知らずの屑共がああ言っているぞ?」
「ち、面倒だがしかたないな。身の程を教えてやるか。どうせ、見逃してやると言っても聞きやしねえだろうしな」
「人間風情がいきがりやがって!! ぶっ殺してやるっ!!」
さてと、エヴァを後に置き、前に出て抜刀の構えをとる。
「食らいやがれ!!!!!!」
鬼の一体が殴りかかってきたが、遅すぎるな。
「斬鉄閃」
螺旋状に気を放ち、刀を抜刀する。すると、なんの抵抗も無く拳ごと鬼の身体を断ち切る。それは刀身の届く部分だけで無く、その先まで斬れている。
「鬼と言っても存外に脆いな」
「倭国の鬼は対した事が無いか」
「なんだとっ!! 貴様、本当に人間か!!」
「誰も、人間なんて言ってないだろ。ただの通りすがりの吸血鬼の真祖だ」
「なっ!馬鹿なこんな所に西洋妖怪が…………「うるさい、死ん
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