第2話 新しい英語の教師
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方に意識を向ける――と同時に、さっきとは違う女子がかなめに質問をする。
「あの、英語教師兼生徒ってなんですか?」
「あ、それは――」
その後のかなめの言ったことを簡単に説明すると、
かなめは大学を卒業しているので、高校には通わなくて良いのだが……衛星通信の大学だった為、人と余り触れていなかったので、この高校に入りたいとお願いしたらしい。
それで、通わして貰える条件に今不足している教師の代わりに入った先生が新人で、前の先生が持っていたクラス数を埋めきれないので、このクラスだけでも――と、お願いされたらしい。
つまり英語の授業だけ、かなめは受ける側じゃなく、教える側な生徒ってことだ。
……実際はどうだか分からないけどな。武偵高から来てるのは事実だし。
そしてその説明を聞いたクラスのみんなは、
「すげー」「すごーい」「よろしくー」
などと言った声と共に拍手を始める。
――そして、拍手が終わるといよいよ、かなめに対する質問タイムが開始された。
「かなめ先生と、かなめちゃん、どっちで呼べば良い?」「かなめちゃんで」「特技は?」「えっと……特にないです」「趣味は?」「MLB観戦です」などなど。
その質問を黙って聞いていると、隣の萌が俺の腕を軽く突いてきた。
「あの、かなめちゃんも『遠山』って苗字だけど、遠山君はかなめちゃんの事知ってるの?」
「……ああ。俺の腹違いの妹だ」
「妹さん!? えっと……すごいね」
「それは俺も心底感じてる。前の学校じゃ『賢妹愚兄』とか呼ばれるぐらいだ」
頭も良いし、運動神経も良い……もはや、本当に俺の妹かというくらいの凄さだ。
「……そんなことないと思うけどな」
萌は俺の言葉を聞いてなんか呟いて言っていたが、余り話すのもなんだと思い、聞き返さなかった。
こうして萌との会話も終わり、質問地獄のかなめについにクラスの連中が萌と同じことが気になったのか、かなめに質問する。
「かなめちゃんは今日入ってきた遠山くんのご親戚?」
「あ、はい。お兄ちゃんです」
「ってことは、妹……さん?」
「はい」
かなめがそう言うと、クラスの連中が小さい声で「似てないね」「本当に兄妹?」「そうやって言わせてるのかな……」と色々聞こえる。
悪かったな。俺だって最初は兄妹だと思わなかったよ。……あと、どうでもいいが最後のはどういう意味だ?
「はい。もう質問はいいですか? 良いなら授業を始めまーす」
かなめは質問をされて緊張が少し解けたのか、終わりそうにないのでそう言って授業に入る。
俺も萌に近づいて教科書を見せて貰ったんだが……かなめが『ジー』っと俺を見てきていた。……いったいなんなんだよ。
しかし――
妹がこの学校に――し
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