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形而下の神々
過去と異世界
奴隷と傭兵
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いる。それが彼の情報網だ。
 彼曰く、ちょっと曖昧なくらいの方がアクシデントに対応する能力が培われて良いのだそうで。


 その後、食事のタイミングや細かい話が続き、とうとう俺達の初めての街、イベルダを出ることになった。


 どうやら今回の仕事は主に2つ有るらしい。

 1つは奴隷を護る係。もう1つは荷物を護る係だ。

 奴隷を護るのは12人。
 奴隷自身も12人なので、1人の子供に1人の傭兵が着く算段だ。

 荷物を護る18人は、6人が先遣隊として支給された馬で少し先を行き、先々の安全をチェックする。そして別のの6人が荷物の馬車にピッタリくっついて護る。

 最後の6人は馬車から離れて隊列の周りを広く囲んでいる。

 まるでちょっとした行軍だ。わざわざ陣形を組むとか、それぞれに明確な役割が有るから迂闊に逃げ出せない。
 ……いや、まぁ逃げないけどね。請け負った仕事なら命がけででも責任を持って果たしきる。それがジャパニーズクオリティーってやつだろう。

 俺とグランシェはそれぞれ奴隷係に当たった。

 俺の担当はシュナウドという男の子。グランシェの担当はユイという女の子だった。

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