アイングラッド編
SAO編
雨空の落し者
[1/3]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「もういーやーだー!!じめじめしてる今日はかえるそして寝るー!!」
ホルン先輩がもう何回目かわからないぐらいの文句を言った。
「わかりました。今日はもう止めにしましょう……」
「やっと折れたわね」
「お前も帰りたかったのか!?」
「当たり前でしょ。こんな雨の日に湿原のフィールドに来て、正気なの?」
「真面目に攻略しているやつを異常人扱いするやつは始まりの街にいるやつらとお前らだけだ……」
「気分が乗らない日は休むに限る!嫌々やっても効率が悪いだけ!」
「先輩のペースでやってるとボス戦のメンバーから外されますよ……今度はたしかKoBの新副団長さんが仕切るらしいですから」
25層のボスにより《アインクラッド解放隊》が壊滅してからボス攻略を度々仕切っている《血盟騎士団》。そこの副団長は攻略の鬼として知れ渡っていた。
……まあ、諸々の事情によりお目にかかった事はないのだが。
「『狂剣士』だっけ?おー怖っ」
((キレた時の先輩の方が怖いです。))
「ん?今なんか失礼なこと考えた?」
「「滅相もございません」」
先輩は普段は温厚で、滅多なことでは怒らない。というか現実世界では1、2回位しか見たこと無いほど優しい先輩なのだが一度キレると、そこらの盗賊とかボスなんて問題にならないぐらい怖いのだ。
「……まぁいいけど」
第44層 ナータル 現在の最前線
「はぁ……」とため息をついて、机に突っ伏す。
この貸家は現在、ギルド《オラトリオ・オーケストラ》の仮本部だ。貸家は各週単位で借りることができるアパートで、家具は一通り揃っているし、攻略組にとっては手頃な価格であるため、何時も最前線に借りることにしている。
予定では第50層を攻略後、ギルドホームの物件を探し始める予定だ。
余談だが、ギルドの構成は
団長 カイト
副団長 ユウリ
料理長(自称) ホルン
名誉顧問(他称) レイ
となっている。(正確にはレイはギルメンではないが)
帰ってくるなり、ホルンは昼食の買い物。ユウリは向かい側で紅茶(らしき液体)を飲んでいる。
何をするということもないため、灰色の空を窓越しに観ながら、ボウッと忘我に浸った。
〜回想〜
このゲームが発売された日。俺は幼馴染みのお兄さんと交代で3日前からショップに並んでいた。それだけ楽しみにし買った後のことを考えるだけで心が踊った。
もとから興味はあったが、うじうじ悩んでいたのを部活の先輩と同級生からど突かれ、ついでにパシられ、予約券を3枚持って並んでいた。
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ