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思っていた以上に拒否反応は出ず、自分の心の冷たさにほとほと呆れる。

「時間移動の標的は、自らを封印する術を有する魔力を持っているモノか」

フェイト達の攻撃によって撃墜されたフリをしたおかげで、フェイト達に怪しまれずに観察することが出来た。なのはが墜落した時に飛び散った地面の破片が時間移動されずに懐中時計に当たったことから判った。魔力の塊であるバリアジャケットを纏う魔導師や魔法は、ジュエルシードにとって天敵となるからだろう。
だから近付いてきた天敵を排除していたに過ぎない。どんな願いの下でこうなったのか判らないが、面倒なことをしてくれたものだ。なのは達が気絶しているのを確認して変身を解き、魔力を生み出す魔力炉(システム)を完全停止。

「スクライア姉妹が来る前に懐中時計を回収だ」

今度は時間移動が起こらず容易に懐中時計を手に取ることが出来た。さてと。手に取ることは出来たが、懐中時計からジュエルシードを取り出す術がない。仕方がない。とりあえずはこのままの状態で回収し、何か手が浮かべばその都度試そう。

(本当に厄介だな、お前は)

懐中時計を夜空へと翳し、文字盤を護る風防をコツンと指先で突いた。そしてなのは達へと目をやる。なのは達はこのまま放置しておくわけにはいかないな。フェイト達は手加減したからすぐに目を覚ますだろうが、なのはとユーノは結構本気で撃墜されたから早々起きないだろう。

「よっと」

なのはを背負い、私の頭の上にユーノを乗せる。やはりなのは達は起きることなく、高町家の塀にもたれかかるように座らせ、ペシペシとなのはの頬を数回叩き、「ぅ・・?」呻いたところで全力ダッシュでその場を後にし、八神家へ帰宅した。





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