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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
番外編 IF カルラプール物語
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バイクが飛び出してきて銃らしきものを持って観客席に撃ち始めました。と言っても中身は水のようで観客達は叫び声を上げながらも楽しんでいるようですが。

 これって誤魔化しでしょうか? 結局景品取らす意志が無いように見えたんですけど私の気のせい?

 それに最初の物騒な声、どこかで聞いたことあるような……


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「ああ! もう最後のなんだったのよあの船!」

「そうですわ! あれさえなければ優勝できたというのに!」

「まあまあ、どうせ勝ってもペアチケットですよ? どっちが貰う予定だったんですか?」

「それはアタシが」「当然私が」

 ほぼ同時に言い放った言葉に私はため息をついてまだ濡れて肌についた髪をかきあげます。

「でも本当に取らす気なかったでしょうね。あの仕掛けは」

「そうよねー、詐欺だわ詐欺」

「でも盛り上げるのにはああいうイベントは必須かと思いますけどね」

「分かってるけど納得いかないわ」

「そうですわ! もう!」

 その心は分かりますけどね。しょうがないですね。

「おーい、カルラー!」

 ……なんでしょう、すごい聞き覚えのある声が……しかもここにいるはずのない人の声が聞こえます!
気のせいですよね。うん、気のせい気のせい。

「おーい、カルラー! 聞こえないのかー!」

「カルラさん? すごい大きい人が名前を呼んでこっちに来ますけどお知りあいですの?」

……セシリアさん。そこは触れないで欲しかったです。
振り返るとウォーターワールドのゲートから出てきたのは……父さんと母さんでした。父さんは私の名を呼びながら、母さんは手を振りながらこちらに近づいてきます。

「何あの2人。カルラの知り合い?」

「父と母です」

 というより何で2人がいるんですか!?

「まあ、あのお2人が?」

「てか何よあの人。父親のほうあんたと全然似てないわね」

「でも髪の色は似ていますわよ?」

「どっちにしろ家族がいたんじゃ私たちは邪魔ね」

「ですわね。お先に失礼しますわ。また学園で」

「あ、はい。すいません」

 気を利かせてくれたようで、鈴さんとセシリアさんは先にバス停の方へと歩いていきました。私はその場で両親を待ちます。
2人は近くまで来ると私とハグした後に改めて言葉を交わしました。

「父さんも母さんもどうしてここに!? びっくりしたよ!」

「ははは、丁度チケットがあってなあ。日本に来る機会も無かったしこの機会に旅行でもと思ってな」

「ふふ、カルラも元気そうね」

「元気だけど、まだ2日しか経ってないよ」


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