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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第六十九話】
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なのだろうか?

――それよりも、だ。


「え、えっと……」



――シャルルが女の子だという事実を知るのは俺だけなので、他の女の子と組むというのは色々な意味で不味い。

バレたら本国強制帰国後牢屋とか、下手したら性の捌け口にされる可能性まであるのだから誰であろうとバレる訳にはいかない――。

そう思い、シャルルの方を見ると、困ったように眉を八の字に下げて俺を見ているのがわかった。

そんな俺と視線が合うと、すぐにシャルルは視線を逸らしてしまった――。


――困ったとき頼るなり甘えるなりって言ったのに、遠慮深いなシャルルは。


「シャルル!」

「え――わあっ!?」


わあわあと騒ぎ、シャルルに群がる女子達から、シャルルの腕を掴み、ぐいっと一気に引き寄せ――ちょうど抱き止める体勢でシャルルを引き寄せると俺は――。


「悪いがシャルルは俺と組むって今俺が決めた!だからシャルルの事は諦めてくれないか?」

「「「えええーっ!?」」」


――と一部女子から非難を受ける羽目に…。


「デュノア君!有坂君よりも私と組んだ方がずっといいよ!」

「そうだよ!?有坂君空も飛べないし足手まといじゃん」


……さっきの模擬戦を見ていない一部の女子がなかなか引き下がらない――と、抱き止めた体勢のままシャルルは女子たちの方へと顔を向けると――。


「え…えっと……。ご、ごめんなさい、僕…ヒルトと組むよ」



そのシャルルの言葉に、先ほどまでざわざわしていた保健室は沈黙に包まれた――。


「まあ、デュノア君がそういうなら……」

「うん、それに他の女子と組まれるなら有坂君と組んでくれるほうがいいし……」

「有坂君×デュノア君って構図は無かった…今度の――ごほんごほん」

「悪いな、代わりに一夏が空いたんだし。そっちはどうしようが構わないから」

「お、おいヒルト――」


――と、俺の名を呼ぶが…女子たちの目の色が変わった事に気づいた一夏は……。


「え、えっと……」

「「「織斑君!私と組もう!!」」」

「……!?」


脱兎の如く、一夏は保健室のドア(吹き飛んだが)から逃げ出し、そのままグラウンドへ――。


「「「織斑君!待ってーっ!」」」


――と、また地鳴りを鳴らしながら保健室を出、一夏を追いかける一部の女子。


残っていた女子たちも、仕方ないかと口々にしながら保健室を去っていった――。
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