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ONE PIECE NOVEL -SHISHI BREAK STORY-
プロローグ 前半
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なお、全てをご説明したあとに移動するかしないかをお近くの使いの者にお伝えください。』

「だから冗だ……」

「………」

再び抗議しようとして少女の方を見ると……般若がいた。

「……すいませんでした。」

その迫力に思わず頭を下げ、再び文章を読み始めた。

『まず特典についてご説明いたします。簡潔に言いますと、あなたの要望したことを全て反映します。例えば肉体を強化したいと望めば肉体を理想の形で強化しますし、不老不死になりたいと望めばその通りになります。』

「(本当に簡単に言ったな)」

『次に注意事項といたしまして、もし移動するを希望された場合はこれまでにいた世界でのあなたに関する記憶等などは抹消されます。』

「オイ!!」

さらりと出た爆弾発言に思わずツッコミを入れる。

『しかし、ご安心ください。移動しない場合も何の問題もなくこれまでの生活に戻る事が出来ます。但し、これまでの出来事の記憶は消させていただきます。以上で説明を終了いたします。なお、ご質問等がありましたら使いの者にお聞きください。』

そこで文章は終わっており、読み終えた獅子は軽く溜息をついた。

「ふぅ……何か漫画や小説でよく見るお約束通りの展開だな。」

「お約束通りの展開だけど、今起きているのは事実だからね。」

先ほどまで般若のような顔をしていた少女が笑顔で再び話しかけてきた。

「さて、それじゃあ何か質問はあるかしら?」

「いろいろと聞きたいが、ここはどこだ?」

目が覚めたらいきなり変な手紙を問答無用で読まされて気にとめていなかったが、改めて周りを見てみて思った事…それは……

「(何もない…そして真っ白)」

文字通りどこまでも続く白一色の世界…そこにいるのは自分と少女だけ。

「ああ、ここね?ここは他の世界へ移動するための説明や準備等の最終確認を行うために神様が作った空間で、権利を獲得しなければここに来ることはできないの」

「何でこんな所でするんだ?別にその場でも出来るんじゃないか?」

「普通、神様は人間個人に干渉することは出来ないの。そこでこの空間に呼び込んで、干渉の制限を軽くするの。まあ、それでもまだ厳しくて、私達みたいな使いの者を寄こすんですけどね。」

いつの間にか黒の三角メガネをつけた少女がクイッとメガネを軽く持ち上げる。

「なるほどね。じゃあ次の質問、何で俺を選んだんだ?」

その質問をした途端に少女の目がキラーンと光り、顔を近づけてくる。

「あなたが選ばれた理由、それは……」

「ゴクリ……」

何故か緊迫した空気がその場を包み込み、思わず息を呑む。

「ダーツよ!!!!」

「……は?」

思わず目が点になる獅子。

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