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魔法少女リリカルなのは ViVid ―The White wing―
第二章
十話 消えがたき心
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無人世界カルナージへは、次元世界の中心地ミッドチルダから臨港次元船で四時間程の移動を行えば到着する。まあ無人と言っても、完全ではない一応あちらこちらに人の住む場所はあったりする。用途は別荘地であったり、或いは今回行くような合宿地で有ったりと様々だが、一概に纏まった人里と言う物が殆ど無い、“元々無人だった”世界を開拓して作った為、未だに無人世界の一つとして呼称されているのだ。

平均時差は七時間と比較的少ないが、次元移動の機会の多い執務官のフェイトやティアナはともかく、まだその機会が少ないヴィヴィオを中心とする初等部中等部の少女達にしてみると少し大きく感じる。

家を出たのが十二時、次元船に乗り込んだのは十四時、其処から四時間なので着くのは十八時……ではなく、マイナス七時間で十一時。夕方のつもりで次元港を出たチビーズは、少しばかり混乱した様子だ。

とは言え、昨日の夜はしっかり眠り(早めに寝たものの、ワクワク+テストの結果が怖く少し寝るまでに時間が掛かったらしい)先程まで次元船の中でもぐっすりだったため元気一杯のちびっ子たちにしてみればその程度の事なんのその。直ぐに気を取り直し、即座に宿へと向かう魔力浮遊車に乗り込む。

そして――

――――

「こんにちはー」
「お世話になりまーす」
なのは、フェイトの二人が挨拶しつつ、先頭になって歩いて行くのに続いて、残りのメンバーが歩いて行く。ミッドから来たこのメンバーで実に11人。合宿とはいえ、一世帯を中心としただけで集まるメンバーにしてはなかなかの大所帯であった。

「「みんな、いらっしゃ〜い♪」」
そんなメンバーを、紫色ががった髪を揃って腰辺りまで伸ばした二人の女性が出迎えた。一人は十代も前半の少女。もう一人はなのは達大人組よりも幾らか年上の、おっとりとした雰囲気を持つ大人の女性だ。エプロンをつけた服装と、傍らにいる自分をそのまま若返らせたかのような少女と並んでいる事もあって、母親の印象が一目で強く残る人物である。

勿論、この二人は親子だ。少女こと、娘の方は、名をルーテシア・アルピーノ。母親は、メガーヌ・アルピーノと言う。
カルナージでこの宿舎、と言うより合宿所を営むこの親子は、JS事件で娘のルーテシアとなのは達の間に一悶着ありはしたものの、それ以来は友人として付き合いの続く二人家族だ。

「皆で来てくれて嬉しいわ〜。食事も沢山用意したから、ゆっくりして行ってね!」
「ありがとうございます!」
メガーヌと、なのはやフェイト、スバルと言った大人組が挨拶を交わす横で、チビッ子たちも交流している。

「ルーちゃん!」
「ルールー!久しぶりー!」
「うん。ヴィヴィオ、コロナ」
ルーテシアと顔見知り、と言うか知り合いのコロナ、ヴィヴィオは真
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