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なりたくないけどチートな勇者
37*ダメな方の保護者
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てた、か」

「本気だしゃ考えてる事くらい読めますからね。あんま多用はしませんが、そんくらいお見通しです。とはいっても、実際はさっとみてぱっと頭に血が昇ったからあんま詳しくは見てないけどね」

「ハァ、心王種の心を読むとは……」

もはやあきらめたように、彼はやれやれといった感じに首を振った。

そして口を開いた、が

「そのと「ちょっとマテナルミ!お前は戦闘中敵の考えが読めるのか!?」

「空気読めバカリス」

戦闘バカが話の腰を背骨ごと粉砕したのだ。
死ねばいいのに。

「あ、いや悪かった。だがこればっかりは気になってな。何せそんな事出来たんなら誰もお前に勝てる訳がない。いずれお前を倒す事を目標にする俺からしたら由々しき事態だ」

「あー……そうかぁ…死ねばいいのに」

あ、つい本音が。

「そんな簡単に死なねぇよ。ところで、どんな事を読み取ってお前はそんな怒ったんだ?」

「今それを話そうとセブルさんが口をひらいたのを、貴様が邪魔したんじゃないか!!」

もうやだこいつ。

ハァ、と自分は盛大なため息をついて、セブルさんに代わって話しだした。

「まず自分がセブルさんの思考を読んだ時、彼はいろいろごちゃごちゃと考えてた訳よ。で、その一端に彼がゼノアをなんかこう、洗脳的な事をしていたとか読み取れた訳よ。で、自分はなんかピンときたのよね」

「何がだ?」

「多分間違いがない推理なんだけど、セブルさんはなんかシルバちゃんにも同じように、積極的になるような魔法やらなんやらをかけて、本人の事を無視して……」

そう言いながら自分はビシッ!て感じにセブルさんを指差した。

すると、彼は観念したように呆れたような表情で……あれ?
こっからが決めゼリフなんだけど……犯人はお前だ的な……れれれ?

「我がお嬢様にそんな事するとおもってるのか?ゼノア様ならともかく、お嬢様にそんな事するはずがない」

え?
あれ?

「なんで?ゼノアにやったならシルバちゃんにも……」

「ゼノア様は、あれだ。可愛いげがない。だからあれくらいなら」

うわ、こいつ最低だ。

「そもそもゼノア様は昔から我の助けも必要とせずに全て一人でこなしてしまう上、聡明で飲み込みが早い。しかも6歳で軍の特殊部隊に入って自立するとか、これほど教育係りとして可愛いげも面白みもない事はない。それに比べお嬢様は今でも我に相談をしてきたりと頼ってくださるし、未だにきっちり自立出来ずに我やご両親に甘えたりおもらしを隠したりとかなさりますし……284年も生きていて、嬢様程育て甲斐のある方は今までいなかった!お嬢様に出会えて我は幸せだ!!」

高らかに熱弁したセブルさん。
こいつもバカだ。

しかもそのお嬢
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