第一章 土くれのフーケ
第一話 召喚〜赤い男〜
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!」
―――どんな生き物でもいい。
「神聖で美しく」
―――蛙や鼠でもいい。
「強力な使い魔よっ!」
―――力が全くなくてもいい。
「私は心より求め、訴えるわっ!」
―――お願い……どうか……。
「我が導きに」
―――どうかっっ。
「応えよっっ!!」
―――応えてっっ!!!!!
次の瞬間。これまでの比ではない、凄まじい爆音が周囲に響き渡った。
「うおおおーーーありえねーー」
「死ぬ死ぬしいいぬううーーー」
――キャンキャンキャン−グルオオーン−ゴッホっゴッホ−パネェパネェ――
その爆音と衝撃、煙に驚いた使い魔たちがパニックに落入り騒ぎ立て、同じように爆発の被害を受けた少年少女達が、パニックに落入った使い魔から逃げ出し、辺はひどい混乱に落入っていた。
そしてその爆発の中心には、白い煙が大量に煙っており、その中を確認することはできなかった。
「せ……成功した?」
ルイズは、召喚時に魔力を大量に消費したことから立っていることができず、大地に膝を屈していた。
「いやどう見ても失敗だろっ!!!」
「ありえねええだろっさすがにこれはっっっ!!」
周りにいる少年少女達から非難が轟々である。
「これは……どうなんですかねぇ?」
コルベールも爆発の影響で爆心地が煙でよく見えず、召喚が成功している否か判断ができなかった。
砂煙が漂う中、一陣の強い風が吹き、辺に煙っていた煙があらかた吹き飛ばされ、爆心地の中心が見ることができるようになった。
「あれっ、何かいる?」
誰かのそんな言葉が聞こえ、周りの少年少女達の目が一斉に爆心地の中心に向けられた。
少年少女達の目が向けられた先には、確かに何かがいた、まだうっすらと煙が煙っていることから、よく見ることができないが、確かに何かがいる。
赤い何かが。
「くっ」
ルイズは震える足でゆっくりと、だができるだけ早く爆心地に向かって歩いていく。
「私の……私の使い魔……」
そして、ルイズが爆心地の中心に近づくとそこには、
「騎、士……?」
騎士甲冑を身に纏った赤い男が倒れていた、
「し……死んでる?」
男が赤いのは、赤い外套を身に纏っているからではなく、血に染まっていることに気づいたルイズは、後ずさりそうになった。
しかし、まだ男が微かに息をしていることに気づいたことから、いそいでコルベールに振り返り、
「コルベール先生っ!! 早く医者をっ!! 水の使い手をっ!! 早くっっ!!!」
必死に呼びかけられたコルベールは、自身の経験から一刻を争う事態だと悟り、周りに指示を出し始めた。
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