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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
第二巻
【第六十五話】

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――IS学園廊下――


「そ、それは本当ですの!?」

「う、ウソついてないでしょうね!?」


あれから少し時が流れ、月曜日の朝、教室に向かっていた俺はあくびをしながら廊下にまで聞こえる声に――。


「なんだ?」

「さあ?」

「ふぁ……。あふ…。女子が騒いでる声だろ?」


俺の隣にはシャルル、その隣にはホモ疑惑の織斑がいてる。


「本当だってば!この噂、学園中で持ちきりなのよ?月末の学年別トーナメントで優勝したら男子生徒と交際でき――」

「俺たちがどうしたって?」

「「「きゃああっ!?」」」


織斑が声をかけただけで、女子たちの返ってきた返事は取り乱した悲鳴だった。

その悲鳴に俺は若干驚きつつも、再びあくびが出た。


「ふぁ……。セシリア、鈴音、朝から何の話をしてるんだ?男子がどうたらこうたらまでしか聞こえなかったが…」

「う、うん?そうだっけ?」

「さ、さあ、どうだったかしら?」


鈴音とセシリアは話を逸らそうと愛想笑いをしながら――。


「じゃ、じゃああたし自分のクラスに戻るから!」

「そ、そうですわね!わたくしも自分の席につきませんと」


そう俺たちに告げる二人の様子はよそよそしく、その場を離れていった。

その流れに乗ってか、何人か集まっていた他の女子たちも同じように自分のクラス・席へと戻っていった。


「……なんなんだ?」

「さあ……?」

「あふ……。未来、何か知ってるか?」

「ふぇっ!?な、何にも知らないっ」


既に教室に来ていた未来に訪ねるも、慌てた感じで否定したのを見て――。


「ふぅん…。美冬、何か知ってるか?」

「にょっ!?」


――にょっって何だよ。


たまに美冬や未来ってにょっって言うが……。


「……何か知ってるな、美冬?」

「や…、し、知らないよ?」


明らかに目が泳いでる美冬を、俺はまっすぐ見つめて――。


「早く白状しな、国の母さんも泣いてるぜ?」

「うぅ…。私がやりました…。――って何で私犯人になってるのよっ!?」


――というノリツッコミ?で話を誤魔化されてしまった。

……うーん、結局噂の真相は謎のままって事なんだろうな、これが。
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