暁 〜小説投稿サイト〜
Fate/stay night -the last fencer-
第一部
それぞれのマスターたち
穂群原学園(T) 〜夢跡〜
[3/6]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
魔力吸いだけが目的だったのね」
今日で魔力は全快すると見込んでいたのだが、まだ1、2割ほど回復し切っていない。
俺の
魔力抵抗
(
レジスト
)
が高いから思ったように吸収は出来なかったようだが、淫夢自体は見させられたということか。
いやもう、朝から凄いものを見せられたおかげでそんな可能性を考えることにまで頭が回らなかった。
よくよく考えてみればそうか。 何の理由も無しにあんな夢を見るほうがどうかしてる。
疑問がストンと腑に落ちたので、止めていた食事を再開する。
「相手は誰だったの?」
「んっぐ!?」
そして飛び出る一言。
あまりの驚愕に俺は口に含んだパンの欠片を、ほとんど噛まずに丸飲みしてしまった。
普通そんなことを平然とストレートに豪速球で聞いてくるか!?
昨日から思っていたが、このサーヴァントどっかおかしいんじゃなかろうか。
「おまえには関係ねぇだろっ! 人のプライベートに踏み込んで来るんじゃねぇ!」
「ふふ、その様子だと私じゃなかったみたいね」
「あったりまえだバカ、誰がおまえの夢なんか見るか!」
「……ええ、そうね。私も惰欲の捌け口にされなくて良かったわ」
いや、確かにその通りなんですがね。
そのしかめっ面はどう見ても良かったって言ってる人の顔じゃありませんよ?
あれか、夢に見られるのは嫌だが、可能性皆無と断じられるのもプライドが云々って感じか。
ただそんな面倒くさい心情にまで気を遣ってやれるほど俺も優しくはない。
「で、その吸精魔術はもう消えてるのか?」
「ええ。元々持続性のあるものでもないし」
「ならいい。これから学校だが、近場の巡察くらいなら許可するから」
「常時待機じゃなくていいの?」
「昼間から人の多い場所で仕掛けてはこないだろうし、少しくらい離れても問題ないだろ」
呼べば即座に駆けつけられる範囲内であれば、いつでもどこでも傍で待機なんてさせなくてもいい。
いざとなったら令呪で強制召喚も可能だし、無防備に不意打ちされるほど気を抜くつもりもない。
俺を餌に敵が釣れるなら願ったりだし、そんな不用意な行動を起こす相手ならその場で始末出来るだろう。
「じゃ、行くか」
聖杯戦争中でも学校はある。
いつもと変わらない時刻に俺は家を出た。
「……やられたな」
学園の敷地内に入った瞬間、それを感知した。
つい一昨日にほとんどの基点を潰したはずの結界が、ものの見事に復活している。
俺も凛も昨日は人が少ないから発動はないと踏んでいたのだが。
それを見越してか、結界を張った魔術師は基点をいちいち修復したらしい。
もしかしたらまた新たな場所
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ