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魔法少女リリカルなのはA's The Awakening
第六話
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が、またお前の始末書が増えるぞ」
「面倒な仕事から逃げる口実ができるんだ。むしろありがたいわ」
「お前のそういうところは昔から変わらんな」
「何年の付き合いだと思ってんだよオッサン。それにジジイにもならねぇうちからもうろくされちゃ困るぜ」

 クククとのどを鳴らして笑う青年。どうやら、青年とこの男性の付き合いは長いらしい。とすると青年のこの態度もある意味納得といえば納得ではある。

「全く、そんなんだからお前は『殺人警察』というレッテルが剥がれないんだろうが」
「結構なことじゃねぇか。知ってる奴は大人しくなって仕事が楽になるし、知らない奴が粋がってるなら合法的に殴れるし殺せる」
「……誰がこんなイカれた男に教育したんだろうな」
「それこそ今更だろうがよ、オッサン」
「まぁいい。後のことは調査チームに任せて、お前はそこで厳戒態勢だ」
「はいはい了解了解」

 そして青年は通信を切り、グロウルを再びはめなおす。

「こいつらも連中の一部なんだよな。えらく大したことなかったが」
「もしかしたらただの雇われなのかも知れんぜ」
「だとしたらますます情けねぇな。こんな若造一人止められねぇなんて知れたら、奴らのメンツ丸つぶれだしよ」
「旦那を若造って言ったら今生きてる奴ら全員赤ん坊になるぜ」
「おっと、そいつはいけねぇ。いい女といい酒を作る奴を赤ん坊呼ばわりはな」
「旦那、いっつもそれじゃね?」
「俺の楽しみはいつだって酒金女だ……ん?何か来たぞ」
「本局の調査部隊……じゃねぇな。何だ『コレ』は?」
「さぁな。なんにせよ、面白いことになりそうだ」

 そして彼らの足元に現れたのは、術式不明の魔法陣。

「ちょ、旦那、これ転移式だぜ!?逃げないと……」
「手遅れだ。既に俺の周囲に包囲陣まで敷かれてる。まぁ転移先があの世じゃなけりゃ帰って来れるだろうな」
「落ち着いてる場合かよ!?」
「ジタバタしたってしょうがねぇだろ……行くぞ。意識を飛ばすなよ」

 そしてその魔法陣が放った光が収まった時、そこには何一つ存在してはいなかった……




 ところ変わって海鳴市。夏の音楽フェスを控えたある日の深夜のこと。この日の竜二とアスカは地元でできた友人達と共に、昼から時間を忘れてセッションしていた。遅くなることははやて達に既に伝えてはいたとか。そんな彼らは今、ギターを担いでバイクにまたがっている。

「いやー楽しかった。やっぱ俺またバンドやりたいわ」
「でしょうねぇ……すんごく嬉しそうに演奏してらっしゃいましたし」
「あかんわぁ、何回かマジでブッ飛びそうになった。出たらあかんもんまで出てまいそうやったもん」
「もんって……」
「そんだけ楽しかったってこっちゃ」
「まぁ気持ちは分かりますけどね。はし
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