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或る皇国将校の回想録
第二部まつりごとの季節
第三十八話 日常の終わり、軍人として
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夜間戦闘の訓練。
そしてなによりも、二ヶ月で前線に出せるようにする事だ。一ヶ月で聯隊全力訓練にこぎつけさせろ。なんならもっと短くても良い」

「難題ですな」
 冬野も嫌そうな顔をしているが。
「その為に大隊、中隊単位で常備ばかりを引っこ抜いたのだろうが。
それにな、幕僚は指揮官ががなり立てる無理を通す道筋をたてるのが仕事だろ?」
 大辺が悲しげに溜息をつくのを見て聯隊長は露悪的に声を立てて笑った。
 ――おいおい、敗走して無駄に導術を利用した屑情報を選り分けるよりはマシだぞ?報告を出来るだけ士気に影響が出ないように伝えなくてはいけなかったし。凄まじく神経と戦意を擦り減らすからな。

「――ま、戦争に備えるのも戦争の内だ。宜しく頼むよ、皆の衆」
指揮官らしく、ふてぶてしい笑みを深めた。


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