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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
第二巻
【第五十七話】
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――1025室――


「シャルル、改めてだが――これからよろしく」

「うん。よろしく、ヒルト」


昼のIS授業も終え、既に夜。

夕食を終え、俺とシャルルは部屋に戻ってきた。

食堂では三人目の男子転校生ということで、いつも通りの女子包囲網と質問攻めにあった。

流石に延々と続くのは厄介なので、途中強引に切り上げた。

――女子からの批難も浴びたが、主に俺が。

……というか、慣れない土地なんだからシャルルを休ませろよと普通に思うのだが…。


――そしてシャルルは俺と同室になった。

織斑が悔しがっていたが、これが一番安全だと俺は思う。

昼のあの発言で、俺もシャルルも正直身の危険を感じたからな。


――日本茶を用意し、二人分注いで今はゆっくりと休憩している。


「紅茶とは随分違うんだね。不思議な感じ。でも美味しいよ」

「そうか。気に入ったなら良かったさ、これがな」


そう告げ、俺も一口飲む――日本茶はたまにしか飲まないが、シャルルが気に入ったならよかったと正直思う。

まあ美味しい飲み物は色々あるからな、体の良し悪しは別にしてだが。


「今度良かったら何か飲みに行くか?コーヒー…は苦手だからパスで、紅茶とか抹茶とかさ」

「うん。――抹茶ってあの畳の上で飲むやつだよね?特別な技能がいるって聞いたことがあるけど、ヒルトは入れれるの?」

「いや?抹茶カフェとか最近俺が住んでる街の隣の駅前に出来たとか未来から聞いたからな。確かコーヒー感覚で飲めるって言ってた」

「ふぅん。そうなんだ。じゃあ今度誘ってよ。一度飲んでみたかったんだ」

「構わないぞ?後は知ってる範囲内で案内するよ。地元なら完璧に案内できるがな。――時間があったら今週末の日曜日に出かける?」

「本当?嬉しいなぁ。ありがとう、ヒルト」



柔らかな笑みを浮かべたシャルルを見、何故か胸が高鳴った。

男だとわかってはいるのだが、どこか女性らしさを感じる仕草を時々見せるのが原因かもしれない。

――或いは、潜在的に実は俺が男が好――おぇっ、想像したら気持ち悪くなった…。

少なくとも、気持ち悪くなるなら俺は女の子のが好きって事だな、当たり前だが。


「あぁ、気にするなって。慣れない異国の地を案内するのは友人の仕事だしな」

「ふふっ、ありがとう」


――不思議と彼の笑みに、優しげな雰囲気を感じることがある。

俺は妙にそわそわしてしまい、話題をかえることに――。


「ん。とりあえずシャワーの順番はどうする?俺は後だろうが先だろうが構わないが…」

「あ、僕が後でいいよ。ヒルトが先に使って」

「了解、なら俺が先でシャルルは
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