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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
第二巻
【第五十六話】
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「ああ。幾らなんでも男が口を付けた食べ物って嫌だろ?――」


……未来は結構俺が口を付けたのを食べるのも飲むのも気にしないが――。


「――って、でもそうなると他出せるおかずないんだよな。唐揚げ以外は一緒だし」

「――でも、いいぞ……」

「箒?」

「べ、別に、口がついていてもいいぞ。私は気にしない」

「うん?そうなのか。じゃ、はいあーん」


――出来ればそういうことは本当に二人っきりの時にしてほしいものだ。

コッペパンを頬張り、出来る限り見ないようにし、視線を美冬の方へと向ける。


「ん?お兄ちゃん、食べる?」


そう言って箸でタコさんウインナーを取り、口元へ運んでくる。


「や、やめろって美冬」

「ふふっ。冗談よお兄ちゃん♪」


口元へ運んだタコさんウインナーを、自分の口元に運んで、そのまま食べる美冬。


――兄妹だからって…流石に皆の前では恥ずかしいからな。


「ではヒルトさん、わたくしが食べさせてあげますわ」

「ちょ、ちょっとセシリア…!?」


バスケットから取り出したサンドイッチを、セシリアも俺の口元へ――。


「あら?では未来さんもヒルトさんに食べさせればどうかしら?」

「あ――ひ、ヒルト、黙って私のパンを食べてよねっ!」


未来も何故か対抗意識を燃やしたのか、同じようにパンを口元へ運んでくる。


「……ひ、一人で食べれるから――」

「「…………」」


二人の無言の圧力と、食べないといつまでもこの状況が続くような気がした俺は――。


「わ、わかったから!食べるから……ったく…」

「で、ではまずはわたくしからで…」


そうはにかむセシリアから差し出されたサンドイッチを頬張り――。


「…………」


噛むのをそこそこに、無言のまま一気にフルーツミックスで流し込む。

――甘いフルーツミックスと味がめちゃくちゃ甘くなってるサンドイッチ?が口の中で混ざって若干気持ち悪くなりながらも、差し出されたサンドイッチを完食する。


「う……ご、ごちそうさま…」

「うふふ、どうかしら?」


――どうと聞いてくるとは。

正直に答えるのも…二人の時ならいいが、ここでは無理だな…。


「わ、悪くない。……でも…精進しないとな…」

「そ、そうですか…。わかりましたわ…」


――明らかに少し表情が沈んだセシリアを見て、慌てて――。


「あー、そんなに沈むな。全部食ってやるから!」


そう言ってバスケットからサンドイッチを取り出し、がむしゃらに食べつつ――完食。


「……ご、ごちそうさまでした
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