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サキュとやっちゃいます!! 三人が繰り広げるハートフルな毎日。 聖道のハートフルボッコな現実。
学校へ行こう!!
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ないわけだが……夏って素晴らしい!!

あぁ太陽よ。ありがとう。そしてありがとう。

「そういやリッチ。お前水着あるのか?」


「大丈夫だ。裸で問題無い」


「お前も天然痴女なんだな」


「目を突かれたりないか? 冗談くらい察しろ」


リッチは目潰しの素振りを始めた。

百戦錬磨の目潰しか? やたらと慣れた手つきで素振りしている。


「文字通り、お前悪魔だな」


「ふふん」


「あ、水着借りに行くぞ」


「何処に?」


「咲智にだよ」


俺はリッチの手を引いて歩く。

一階の一年二組を除くと咲智が手を振ってきた。

「あ、お兄ちゃん。どうしたの?」

適当にジョークを交えつつ、妹に事情を話すと泣き出した。


「そっかー、リッたん辛かったんだね〜」


両親が死んで一緒にスクール水着を焼いた事にしたら信じた。

妹よ、簡単に人を信じるな。だが……そこが可愛い。


「ありがとな」


「リッたんの為だよ。気に病まないで」


そこは「気にしないで」が正解だ。ニアミスしてやがる。

日頃の素行の良さを踏まえ、二点問題と仮定して一点はやろう。

そんなこんなで取りあえず授業に間に合ったわけだが、リッチのスクール水着にまたしても男女問わず釘付けらしい。

授業そっち除けでまた質問攻めに合う。

厄介な奴らだ。

少しはリッチの迷惑も考えてやれよ。

しかし良く考えたら、悪魔なのにしっぽや角が無い。

耳だって尖ってたりせずに全く持って普通だし、こうもりみたいないかがわしい翼も無い。

ただ肌の血色が人より悪いくらいだ。

ヤバいくらい血色が良くない、白人顔負けの白さ、ここまで来たら青いと言うべきか。

クラスメイトも先生もリッチが悪魔だと気が付いて居ないらしい。

そして相変わらずのあの態度だ。


「おいリッチ。こいつらにガツンと言ってやれ」


「いや、彼等が悪いのでは無く私が悪いのだ。本来女型の悪魔とは、私の様に魅了する相手を選ばぬわけでは無い」

「だけどお前は、パッシプなんとかだって言ってたよな」


「あぁ、常に私を見た者は魅了されてしまうのだよ」


「でもよ〜。人を珍しい見世物みたいに囃し立ててる感じがムカつく」


「それがこの魅了と言う技なのだよ。何千年と生きて来たが厄介なもんだな」


「何とかできないのか?」


「何千年と生きて来た結果論だが、それは無理だ。無理だった」


俺って昔からそうだった気がする。

無理だとか無理だった。

そう言う言葉を極力使うのが嫌いだ。

しかし本来悲しみと
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