暁 〜小説投稿サイト〜
サキュとやっちゃいます!! 三人が繰り広げるハートフルな毎日。 聖道のハートフルボッコな現実。
学校へ行こう!!
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「リッチの言葉の意味は死体だよ。さぁ訳してやれ」


俺は迷う。リッチはこちらを見ないが表情が明らかに浮かない。

『死体』と呼ばれるってどういう気持ちなんだろう。

親も娘に良くそんな名前をつけたもんだ。

あの表情からして自分の名前が嫌いなんだろう。

でもコイツ本当に悪魔なのか? 逆に悪魔にしてみれば迫のあるカッコイイ名前なんじゃ無いのか?

「リッチの名前の由来は、愛とか豊かな心と言う意味だそうです」


一応気を利かせたつもりの言葉にリッチが「ちっ」と舌打ちして睨みつける。

だがいつもの迫力が無い。

コイツ、ビックリする程素直じゃねぇな。


「う〜ん、良い名前だなぁ〜」


「リッチさんかわいいよリッチさん」


口々にクラスメイト達の言葉が教室内に飛び交う。

何はともあれ上手く凌げた。

「じゃあサッカバスさんは一乗寺君の隣の席に着いて下さい」


教壇から一番後ろの窓際が俺の席だった。

よもや学校の中でもリッチから離れられないと言う悲しい現実が憎い。


「ま、家も学校も一緒だけどよろしくな。悪魔さんよ」


「ふん」


御機嫌ななめなのかプイッと顔を反対に反らしたが、後頭部からは何の悪意も感じなかった。


「それ、マジなのか?」


何気ない会話を拾われて、一時限目が始まる時間にも関わらず「付き合ってんのか?」とか「実は高校生夫婦?」とかありえない質問が飛び交う。

それと共に殺意ある危険で熱い眼差しも感じた。

しっちゃかめっちゃかで教室がお祭り騒ぎになる。

こうして今日と言う一日が賑やかに始まって行く。

出来たら凡人の俺をそっとしておいて欲しい。

クラスメイトの質問で一時限目はまるまる潰れた。

何故ならば……先生までもがこぞって質問を繰り返して授業にならなかったのだ。

そんな中でリッチはあれ以降一つも質問に答えなかった。

コイツの意志の強さには些か驚いた。

何しかあれだけのマスゴミ的な、あるいはパパラッチ的な奴らの質問攻めに、ただ黙って座っていたのだから……。

チャイムと共に名残惜しげに先生が教室を去って行く。

ヤッコ先生、この一時間分の授業は何処で取り返す気だ?

次の時間は体育だ。

ちなみに俺は体育が大っ嫌いで出来たら出席したくない。

短距離ダメ長距離ダメ、跳躍力皆無。

そんな俺が体育に期待するのは女子のブルマ姿とスクール水着!!

しかし!! しかしだよ!! ブルマが俺の学年からマイナーチェンジにより死滅したのだ。

今をときめくのは、ハーフパンツ……何もときめかない。

だから今はスクール水着くらいしか楽しみが
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