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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
第二巻
【第五十二話】
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同じような事態になってますから行きますね?」


そう言い残すと、山田先生は隣の織斑グループの元へと移動した。


「……んじゃ、馬になるから踏み台にして乗って構わないぞ?」

「わかった。有坂悪いけど踏ませてもらうぞ?」


ISの前で屈んで踏み台にしやすい体勢になると――。


「有坂…、踏まれて喜ぶなよ」

「おいおい、どんな変態だよ。踏まれて喜ばねぇから早く乗れって」


――この子――栗原だっけ?

そういや男口調だよな。


ずしりと、女の子一人分の体重がかかると踏ん張るようにその場で待機――。

――てか、何で乗り移らないんだよ。


「お、おい栗原。早く乗れよ…」


「お?わりぃわりぃ。有坂の踏み台が居心地よくてな」

「だああっ!腕だって疲れるんだから早くしろって!――てかこれなら肩車のが早いっ!」

「え?――ちょ、わあっ!?」


一旦下ろした栗原を、肩車して乗せ――。


「ば、馬鹿!お、下ろせよなっ!恥ずかしいじゃないかっ!」

「やなこった。此方のが早いし」

「ば、馬鹿野郎……」

「馬鹿で構わないから、早く乗れよ」


表情が見えないが、多分怒ってるのだろうな。


「お、おぅ……」


――やっと素直に乗ったな。

ISへと乗り移った栗原の頬は、少し赤くなっているような気がした。


「じ、じゃあ歩行するからな、有坂」

「ああ、初めはゆっくり歩きなよ」


そう俺に言い、ゆっくりと歩行を始めた栗原を見ながら――。

そういや栗原の下の名前何だったかな…。

機会があれば聞いてもいいかもしれない、教えてくれたらの話だがな。



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