暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜黒の剣士と紅き死神〜
ファントム・バレット編
Crimson Ammo.
月下の開戦
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瞳に闇を抱き、歩き出そうとしたシノンの腕を俺は咄嗟に掴んでいた。

「1人で戦って、1人で死ぬ……とでも言いたいのか?」

それは生きることを諦めてる彼女を引き留めるためだったが、それとは関係なくどこかで見た光景だと感じた。
それは多分、俺がこのシノンを放っておけない理由。
それ故に体が勝手に反応したのかもしれなかった。

「……そう。私がやらなきゃいけないの。アイツ――レイに言われて分かった。私が逃げても何もならない。死銃と戦ってその結果死んでしまっても、それが運命だったの」
「違う、レイはそんな事を言ったんじゃない!戦って生き残って次に進めと言ったんだ。人が1人で死ぬなんて有り得ない。シノンが今死んだら、俺やレイの中にいるシノンも死ぬんだ!」
「そんなこと、頼んだわけじゃない。……私は、私を誰かに預けたことなんかない!」
「もう、こうして関わりあっているじゃないか!」

俺は誰かがいなくなる事に堪えられない。ソロプレイヤーとして迷宮区に籠っていても、こうしている内に誰かが消えるかもしれないと思うと、堪えられなかった。
それは一体、何時からか。ずっとずっと昔か、あるいは黒猫団が消えた日か……。

「なら…………あなたが私を一生守ってよ!!」

シノンが拳を打ち付ける。激情の炎をたぎらせた瞳から光るものを垂らしながら。

「何もしらないくせに……何もできないくせに、勝手なこと言わないで!これは……私の、私だけの戦いなのよ!例え負けて、死んでも、誰にも私を責める権利なんかない!!それとも、あなたが一緒に背負ってくれるの!?この、ひ……人殺しの手を、あなたが握ってくれるの!?」

拳を思いっきり振りかぶり、打ち付ける。HPが僅かずつ減少しているが、俺は何も言えなかった。シノンが抱えるモノの一端は理解できたが、言うべき言葉は見つからなかった。



どれぐらいたったろうか、「少し、寄りかからせて」と言うので、壁に寄りかかりながら足を前に投げ出す。胸に少し重みが掛かり、同時にシノンの体から力が抜けていくのが分かった。
知り合いに見られれば一大事だが、幸いそんな知り合いは―――


「…………………いや、ホント敵わないな」








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Sideレイ



そんな独り言をボソッ、と呟いて苦笑いしていると、2人は互いにバッ、と離れると慌てて言う。

「ち、違うぞ!?」
「そ、そうよ!ちょっと寄りかかってただけで……」
「はいはい……」

ため息気味に両手で2人を制してから、レイは表情を真面目に変えた。

「さて、時間がないから単刀直入に言う。死銃はあの
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