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スーパーヒーロー戦記
第74話 立ち上がれ、宇宙の王者
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ったのは幸いでもあった。
 だが、喜んでばかりもいられない。今は早く戦力を集結させる必要があるのだ。
「宇門博士、今世界は大変な事態に陥っています」
「承知している。私としてもこのまま手拱いている訳にはいかないのは承知の上だ。だからこそ、君達が来るのを待っていたんだ」
「それじゃ?」
「グレンダイザーもようやく修理が終了した。再び戦いの場へと戻れるようになった。また、一緒に戦って欲しい」
「何よりの言葉です」
 最高の一言でもあった。グレンダイザーの修理は終了し、こうして再び戦場に立つ事が出来ると言うのだから。
 だが、疑問が一つだけ残っている。先ほどグレンに乗っていた女の件だ。
「宇門博士、そう言えばあの時グレンダイザーに女が乗ってました。彼女は一体何者なんですか?」
「そう言えば紹介が遅れていたね。もうすぐこちらに来ると思うから、その時に紹介しよう。む?」
 噂をすれば、だ。
 扉が開き、其処から一人の女が入ってきた。赤いパイロットスーツを纏い、茶色い長髪をした綺麗な顔立ちの少女だった。
「貴方があのマジンガーZとか言うロボットのパイロットね?」
「あぁ、そうだ。俺は兜甲児。君は?」
「私はマリア。グレース・マリア・フリードよ」
「フリード? まさか君は大介さんの―――」
「そう、宇門大介、いいえ、デューク・フリードは私の兄さんよ」
 初耳だった。あのデューク・フリードに妹が居たなどとは。
 そう言えば宇門大介とは親しい仲だが、彼に関する事は余り知らないことが多かった気がする。
 今度その点に関してはしっかり聞いておく事にしよう。
「そう言えば、そっちの子は誰なの?」
「えと、始めまして。私は高町なのはと言います」
「ふぅん、もしかしてあんたそう言う趣味とか?」
 マリアが甲児を睨み付ける。どうやら誤解しているようだ。
「冗談、俺の好みはもっと色気のある可愛い子ちゃんさ」
 そんなマリアに対し甲児が半笑いで返す。
 本人は冗談のつもりなのだろう。が、それを聞いたなのははかなり不機嫌な顔をしていた。
「どうせ私はお子様ですよぉだ!」
「はは、悪ぃ悪ぃ。そうヘソを曲げるなよ」
 そう言いながらなのはの頭を撫でてあげる。
 そうされると少し嬉しいのか不機嫌な顔をふっと和らげて嬉しそうな顔をしだす。
「ほぉれ見ろ! やっぱガキだ!」
「ああああ! 甲児さん酷いぃぃぃ!」
 嵌められたらしい。目の前で甲児は勿論マリアや宇門博士、それに所員たちも揃って笑っている。
 それに対し更に不機嫌になったのか、頬を膨らませて見せるなのは。
 しかし、大人でそれをやられると怖いかも知れないが、子供でもあるなのはがそれをすると返って可愛いと言う印象さえ与えられるのだから不思議な話だ。
「ところで宇門博士。大
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