第74話 立ち上がれ、宇宙の王者
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。グレンダイザーが突如腕を伸ばしてきたのだ。
腕の肘より下に取り付けられていた棘に似た部分が腕をスッポリと覆いつくし、その状態でこちらに飛ばしてきた。
スクリュークラッシャーパンチだ!
咄嗟に甲児はハンドルを切り、それをかわした。グレンの武器はどれも宇宙の技術で作られている。まともにぶつかりあえばマジンガーZでも無事では済みそうにない。
「何するんだ大介さん!」
一体何があったのか?
通信機を片手に甲児は叫んだ。だが、それに対し返って来たのは全く知らない声であった。
【五月蝿い! これ以上この研究所に近づくってんなら容赦しないわよ!】
「女の声?」
そう、グレンから返って来たのは紛れも無い女の声だったのだ。
しかし、解せぬ思いがあった。
グレンダイザーは本来宇門大介こと、デューク・フリードにしか乗りこなせない代物だ。
以前グレンダイザーに近づこうとした際に大介が止めてくれなければグレンの内部に搭載されている自動防御装置の前にやられていた。
これから分かる通り大介以外の人間がグレンを操縦する事は出来ないのだ。
なのに、今のグレンには女が乗っている。一体どういう事なのだろうか?
「君は一体何者なんだ? 何でそれに乗っているんだ?」
【あんたに答える義理なんてないわ! 今すぐ立ち去りなさい! さもないと撃墜するわよ!】
全く聞く耳持たずであった。だが、此処で帰る訳にはいかない。何としても現状を把握しなければならないからだ。
「悪いけどこっちにも事情があるんだ! 此処で引き下がる訳にはいかないんだよ」
【往生際の悪い奴みたいね。良いわ、それならとことん相手になってあげるわよ!】
「望むところだ!」
こうなれば戦うしかない。Zを空中から地上へと降ろす。それを見た後、グレンが巨大円盤であるスペイザーからドッキングアウトし地上に降り立った。
グレンの大きさはマジンガーよりも頭一つ分近く大きい。
宇宙の王者のその名に相応しい雄雄しき姿をしていた。
かつての味方とまさかこんな形で再会を果たそうとは。甲児自身夢にも思っていなかった事態だ。
「なのは、今の内に降りろ! ちょいとやばい展開になりそうだ」
「大丈夫ですよ。私も一緒に居ます! 甲児さんが無茶するのはずっと前に知ってますからね」
「けっ、言ってくれるぜ。舌噛まないようにしておけよ」
後ろに居るなのはに気をつかいながらも甲児は歩を進めた。
地響きを立てて大地を揺らし、Zの巨体が走る。それと同じ様にグレンもまた大地を疾走する。
二つの巨体が今、雄大な自然の中でぶつかりあった。
最初に口火を切ったのはZだった。Zの右拳を堅く握り締めて、それをグレンの胴体に叩き付けたのだ。
その衝撃に溜まらずグレンは倒れこむ。
その際に
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