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スーパーヒーロー戦記
第74話 立ち上がれ、宇宙の王者
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迷ったと言うのか?
 自分の司令官に向かって鞭を放つなどと。
 だが、その狙いはガンダルではなかった。
「はははっ、ガンダル指令! 先ほど手に持たれていたグラスはいずこかな?」
「何? はっ!」
 其処には先ほど持たれていたワインの注がれていたグラスがなくなっていたのだ。
 一瞬落としたのかとばかりに思ったが、実際には違っていた。
 ガンダルが持っていたワイングラスはコマンダージグラの手に持たれていたのだ。
「そ、それは私の……!」
「そう、俺が狙ったのは何も貴様のじゃない。貴様の持っていたワイングラスを私の手元に引き寄せる為にこの鞭を使ったに過ぎないのさ」
「なんと!」
 驚きであった。
 鞭を用いてあの様な割れ易いワイングラスを手元に引き寄せることなど神業に等しい。
 それをいとも容易くやってみせる辺り、この男の自信に偽りはなさそうだ。
「良いだろう。貴様にグレンダイザーを葬る栄誉を与える。見事グレンダイザーを葬って見せろ!」
「あぁ、吉報を待ってな」
 意気揚々と二人の場から姿を消すジグラ。後に残ったのはガンダル指令とバレンドスのみとなる。
「バレンドスよ、確かにジグラの力量が素晴らしいのは認める。だが、本当にそれでグレンダイザーを倒せるのか?」
「ふん、心配ない。ジグラは既にグレンダイザーの弱点を知っている。それも、奴にとって致命的な弱点をな」
「何! そんな弱点があるのか? あのグレンダイザーに」
 ガンダルは驚いた。自分達でさえグレンダイザーには手を焼く。そのグレンダイザーの弱点とは一体何なのだろうか?
 その真相を知っているのは、コマンダージグラ、そしてバレンドスだけなのであった。




     ***




 雄大な自然に囲まれ、絶壁に建てられた立派な建築物。
 言わずと知れた宇宙科学研究所。
 其処にはまだその姿が残っていた。どうやらベガ星連合軍の攻撃から辛くも耐え切ったようだ。
「良かった。ベガ星連合軍の奴等の攻撃を受けた時には流石にヤバイと思ったけど、皆無事みたいだな」
「でも、大介さん達は無事なんでしょうか?」
 不安が募る。研究所が無事でも大介達が居なければ話にならない。
 そんな時、研究所の下部に当たるダムが突如開いた。
 何事かと思った二人の目の前で、突如それは出現した。
 一機に巨大な円盤。間違いなく、それはグレンダイザーだった。グレンダイザーが突如大空へと飛び出したのだ。
 だが、疑念が募る。今の所レーダーには敵影は感知されない。なのに何故グレンダイザーが出撃したのだろうか?
「どうしたんだ? 敵も居ないのに出撃するなんて?」
「テスト飛行なんじゃないんですか?」
「そうだとしてもこんないきなり……あっ!」
 甲児は突如血相を変えた
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