第74話 立ち上がれ、宇宙の王者
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ターの装置を動かす。
起動音が鳴り、モニター全域に映り出したのは地球の全大陸の図面であった。
「確かに、日本が所有するスーパーロボットを打ち倒したし、光の巨人も居ない。それがかつての現状だった。だが、侵略同盟と言う名の鎖がそれを邪魔しているのだ」
「どういうことだ?」
「下手に動けないと言う事だ。誰かが下手に動けばそれを火種として同盟間同士で争いが起こる。そうなれば敵に付け入る隙を作ってしまう事になる。だからこそ動けんのだ」
「何を悠長な! そんな物蹴散らせば良いではないか! 我等の戦力には円盤獣に加え強力なベガ獣も配備されたのだ。敵など居らんだろうが!」
此処スカルムーン基地には既に円盤獣数十体とそれを凌駕する性能を持つベガ獣が配備されている。これらを持つ事がガンダルに絶対の自信を与えていた。
だが、それに対しバレンドスは慎重だった。
「分からんか? 俺が待っているのは互いの潰しあいだ」
「何?」
「恐らく近い内に何処かの組織が痺れを切らして口火を切る。それを火種としてそれぞれの組織同士が内部争いを行う。俺達が動くのはその後だ」
「なる程、漁夫の利を狙うと言う事か!」
それを聞いてガンダルは改めてバレンドスの内面を理解した。
幾ら強力な戦力を持っていたとしても悪戯にそれを消耗させるのは無能の証明だ。
真の指揮官と言うのは攻め時を見誤らない事。
それを告げていたのだ。
「だが、何時までも手拱いているのもつまらん。其処でだ……この際グレンダイザーだけでも完膚なきまでに叩きのめすと言うのはどうだ?」
「なる程、ベガ大王への手土産に最大の好敵手の首を献上しようと言うのだな?」
「その通りだ。それならば地球侵略の遅延も寛大にお許し下さるだろうよ」
「うむ、早速始めよう! で、誰がそれを行うのだ?」
「既に手配してある。入れ!」
バレンドスが声を放つと、後方の扉から一人の男が現れた。
青い肌をした鋭い眼光を持った男だった。体つきや顔つきから見るに歴戦の勇士だというのが見て取れる。
「バレンドス。この男は?」
「新鋭隊員のコマンダージグラ。この男にならグレンダイザー討伐を任せられるだろう」
「むぅ……しかし、本当に大丈夫か? この男で」
どうもガンダルは疑念を抱いているようだ。そんな時、ジグラは一人ほくそ笑んでいた。
「何がおかしいのだ? コマンダージグラよ」
「どうやら俺の実力を疑ってるみたいだな? だったら俺の力の一旦を見せてやろう」
「何?」
突如、ジグラは腰に携えている皮製の鞭を手に持つ。地面に向けて収められていた鞭を撓らせる。
その直後であった。撓らせた鞭を一切の迷いもなくガンダルへ向けて放ってきたのだ。
「おぉっ!」
突然の出来事にガンダルは驚愕した。
一体何を血
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