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スーパーヒーロー戦記
第74話 立ち上がれ、宇宙の王者
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ながら大介と同じように管制室を後にした。その中で、マリアだけが一人取り残されてしまった。
「叔父様、私には何かないの?」
「うむ、本来ならテスト飛行をしたかったのだが、こうなってしまえば止むを得ん状況だ。使わざるをえないな」
「何かあるの?」
「うむ、この時を考慮して秘密裏に作り上げていた物があるんだ。そう、地球製のスペイザーを」
「地球製の……スペイザー」




     ***




 敵は既に研究所上空まで来ていた。その目の前にスペイザーとドッキングした状態のグレンダイザーが道を塞ぐような形で現れる。
「待て! ベガ大王親衛隊。此処から先は一歩も通さないぞ」
「現れたなデューク・フリード! 俺の狙いは最初から貴様だけよ! 俺と勝負しろ」
「望む所だ! シュート、イン!」
 頭上にあるレバーを操作し、座席を移動させる。スペイザーからグレンダイザーに座席がスイッチするシステムなのだ。しかし、大介は気付かなかった。
 それこそがベガ大王親衛隊ことコマンダージグラの狙いだったのだから。
「馬鹿め、今だ!」
「何?!」
 突如、円盤獣の頭頂部にある突起から怪光線が放たれた。その怪光線はスペイザーの右翼とエンジンに直撃し、破壊する。凄まじい衝撃と共にスペイザーが一気に高度を落としていく。
「うわあああああああああ!」
 デュークが叫んだ。グレンの巨体が大地に倒れこむ。それと同じくしてスペイザーがグレンのすぐ隣に不時着した。完全に機能を停止してしまったのか、スペイザーは微動だにしない。
「い、今のは……」
「これが俺の狙いよ。貴様のロボットは分離する際に僅かだがタイムラグが発生する。俺は其処に狙いをつけたのよ」
「くっ……」
 完全にやられた。スペイザーの援護なしではグレンは本領を発揮出来ない。しかも相手はベガ大王親衛隊と来た。かなり分の悪い戦いとなってしまった。
「死ねぃ、デューク・フリード! その首をベガ大王様の下へ献上させて貰うぞ」
「そう簡単に参ったと言って溜まるか!」
 立ち上がり、迎え撃つ体制をとるグレンダイザー。そんなグレンの前で円盤が円盤獣へと変形した。頭頂部を盾にし、右手の指は皆撓る鞭の様な形をしている。
 これが奴の円盤獣なのだろう。
「行くぞ!」
「来い!」
 即座にグレンが殴りかかってきた。しかし、それを円盤獣はヒラリとかわし、鞭を撓らせて殴りかかってきた腕に絡みつかせて来た。ハッとするデュークであったが、その瞬間にはグレンの巨体が宙を舞っていたのだ。
 そして、背中から大地へと激突させる。衝撃がコクピット全体に響き渡った。
「がぁっ!」
「ハハハッ、こんな奴に今までガンダルもバレンドスも手を焼いていたと言うのか? まるで木偶の棒だな! それ、一気にトドメを刺し
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