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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
プロローグ 始まりは極東の地で
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みつける足元には、夥しいまでの残骸で出来た海が、ただひたすらに広がっていた。


ドクン、と心音のような音が響く。
気が付くと目の前には真っ白な建造物があった。
何故か、これは祭壇だと感じる。
導かれるようにその祭壇へと足を運び、体が白い繭のようなものに包まれ――




現在――

「・・・また、この夢だ」

昼寝から目を覚ました少年は、ぼさぼさになった髪の毛を指で弄りながら一人ごちる。暫く見ていなかったが、いつ見ても意味の分からない夢だ。精神科医に聞いても理由は要領を得なかったことを思い出す。
ただ、この夢を見た時はいつも孤独感に苛まれて親に泣きついたりしたものだ。尤も両親とはここ数年顔を合わせてはいないが、と少し寂しい気分になる。

「・・・行きたくない」

両親と別れ、ようやく根を張ろうとした新天地。かけがえのない友人。居心地の良い街。
そこから離れた極東の地に、僕は一人でいた。
こんな所には心の底から来たくは無かった。あの暖かい微睡みの中に居たかった。だが、現実という名の見えない力に、僕は抗うことが出来ないようだ。

こんこん、とドアをノックする音が聞こえる。ああ、僕を憂鬱のどん底に突き落とさんとする見えない力の一端が、迎えに来てしまったようだ。
「どうして僕が・・・あんな所(IS学園)に行かなきゃならないんだ」

おお、神よ。もしあなたがこの世におわせられるなら、きっとあなたは最低のサディストに違いない。
そんな悪態をつきながら、僕はドアへと歩み寄った。

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