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DQ4TS 導く光の物語(旧題:混沌に導かれし者たち) 五章
五章 導く光の物語
5-23魔女の教室
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が発動して二体の魔物が眠りに落ち、吸い出された魔力がマーニャの身体に納まる。

「お、なかなか面白えな」
「ラリホーよりも、()きが強いということだけど。効き始めも早いような気がするな」
「……できた。」

 アリーナが、起きている魔物の攻撃を(かわ)しながら言う。

「次は、どうするんだ?」

 三人の方を向きながらも、確実に攻撃を()けていくアリーナ。

「すげえ動きだな」
「兄さんも、身は軽いけど。無駄が無いというか危なげが無いというか、もう片手間だね」
「倒していいのか?」
「待て。魔法で攻撃するから、一旦離れろ」
「わかった。()けるから、そのまま撃ってくれ」
「……いいのかよ」
「大丈夫だ」
「知らねえぞ」

 マーニャは確認したあとは頓着(とんちゃく)せず、ミネアはブライが()めないことを確認し、それぞれベギラゴンとバギマを唱える。
 激しい火炎と真空の(やいば)が、アリーナと魔物めがけて殺到する。

 兄弟と少女は一瞬息を飲むが、炸裂する寸前にアリーナが大きく()退(すさ)り、魔物だけを巻き込んで、炎と風が渦を巻く。

 暫し絶句した(のち)、兄弟が呟く。

「……凄えな」
「……凄いね」
「ああ。凄い魔法だな」
「そっちじゃねえ」
「完全に、驚きを持って行かれたね」
「三人とも、すごいね」
「魔法を直前で()けるとか、アリかよ。当たらねえじゃねえか」

 驚き呆れるマーニャに、ブライが説明する。

「王子は、サントハイムの魔法兵とも、よく手合わせなされたでな。魔法を使わねば、全く相手にならぬと(おお)せになって。魔法を使わせて()けることに一時期、熱中しておられた。今では、目の前で範囲の広い魔法でも展開されぬ限りは、お()けになりますな」
「……嫌な相手だな。絶対に手合わせとか、したくねえ」
「そう言うな。マーニャとも、手合わせはしたいと思っていたんだ」
「冗談じゃねえ」
「そうか。まあ、気が変わったら頼む」
「期待しねえで待ってな」
「ミネア殿。魔物の(しかばね)であれを、試してみなされ」
「はい」
「王子。念のため、側についてくだされ」
「わかった」

 ブライの促しに応じ、ミネアがザオラルを唱える。

 魔法が発動した気配があるが、効果を()すことは無い。

「……これで、いいのでしょうか?」
「うむ。間違い無く、発動したの」
「実感がありませんが、そうなんですね。ではあとは、私のベホマに兄さんのトラマナ、ユウのリレミトですね」
「いずれも、今は試せぬな。ミネア殿のベホマは特に、早いうちに確認しておきたいがの。まあそのうち、機会もあろうて」
「そうですね。まずは、荷物を運んで
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