暁 〜小説投稿サイト〜
DQ4TS 導く光の物語(旧題:混沌に導かれし者たち) 五章
五章 導く光の物語
5-23魔女の教室
[4/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
った」



 トルネコとアリーナは馬車を連れ、必要な物を買い揃えていく。

「女性に力仕事をさせるのは、どうかと思ったが。トルネコも、なかなか力があるな」
「それを言うなら、王子様に雑用をさせるほうが、問題がありますわね。力と体力だけは、昔から自信がありますの。夫が体力が無いものですから、家では力仕事は、あたしの役目でしたわ。」
「そうか。色々あるのだな」
「そうですわね。ユウちゃんも、力は強くなってきていますし、どうも女戦士さまも加わりそうな様子ですし。なんだか、アリーナさんのほうが、珍しいようですわね。」
「マーニャもミネアも、魔法のほうが得意らしいからな。そう言われれば、そうだな」

 他愛(たわい)も無い話をしながら、通行人が目を見張るような大荷物を(なん)()く抱え、どんどん馬車に運び入れていくふたり。

「これだけ力があるなら、トルネコも鍛えればもっと強くなりそうだな」
「それがねえ。あたしもそう思って、剣の使い方を習ってみたことが、あるのですけれど。習った通りに動こうとすると、なんだかこんがらがっちゃって。とうとう先生に(さじ)を投げられてしまって、それで断念したんですのよ。あなたは自分の動きやすいようにするのが、一番ですって。」
「そうか。色々あるのだな」
「そうですわね。さて、買い物はこんなものかしら。一旦(いったん)戻って、みなさんに声をかけましょう。」
「そうだな。馬車を任せて良ければ、俺が行って呼んでこよう」
「それでは、お願いしますわ。」



 アリーナに呼ばれて勉強組が合流し、馬車を連れて船を目指す。

 トルネコは馬車の中で荷物が崩れないように支え、ブライが手綱を取る。

 マーニャ、ミネア、少女は魔法の発動確認のため、標的となる魔物を探しながら歩き、アリーナが支援につく。

「座って話を聞くだけってのは、(しょう)に合わねえんだよな。さっさと試したいぜ」
「それでも、いつもよりは集中してたね。さすがブライさん」
「そっちを()めるのかよ」
「どう考えても、ブライさんのおかげだからね」
「おばあちゃんの、教え方。わかりやすかった」
「魔物が出ても、倒してはいけないとは。初めての経験だな」
「すみません、アリーナ」
「いや、いいんだ。倒さないようにあしらうというのも、いい経験になるだろう」
「この先も、あんまりひとりで片付けられても困るからな。いい機会だな」
「そうだな。……来たな」

 雑談の最中(さなか)、魔物の気配を察知したアリーナが、そちらに視線を向ける。

「よし。まずは、補助呪文からだな」

 向かってくる魔物たちをアリーナが引きつけ、マーニャがマホトラを、ミネアと少女がラリホーマを、それぞれ唱える。

 魔法
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ