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DQ4TS 導く光の物語(旧題:混沌に導かれし者たち) 五章
五章 導く光の物語
5-20王子と神官
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フトが、口を(ひら)く。

「以前、勇者の住む村が、デスピサロに滅ぼされたという噂を聞いたことがあります。まさかとは思いますが、あなたは」
「うん。わたしが、その勇者で。デスピサロが、わたしの村を、滅ぼしたの。」

 クリフトが、息を飲む。
 ブライは考え込み、アリーナが応じる。

「そうだったのか。よし!それなら、一緒に探そう!旅は、多いほうが楽しいからな!」
「ふむ。我ら三人だけでは、不安もあったところですからな。皆さんとこのままご一緒出来るなら、ありがたいですのう」
「王子様も、おばあちゃんも、強いものね。クリフト、さんは……ミネア、あの」
「大丈夫ですよ。三人とも、私たちと同じ運命(うんめい)の、仲間です。」
「そう。なら、大丈夫ね」
「まあまあ。(にぎ)やかになりますわね。よろしくお願いしますわね。」
「堅苦しいかと思ったら、面白え王子様だな。ま、よろしく頼むわ」
「ああ!よろしくな!ところで、(みな)の名前は」
「まあまあ。自己紹介もいいですけれど、クリフトさんはやっと気が付いたところですから。とりあえず休んでいただいて、あとで仕切り直したほうが、いいのじゃないかしら。」
「そうだな。すまない、クリフト。まずは、休んでくれ」
「そんな、勿体(もったい)ない。私なら、大丈夫です」
「何を言うか。何日、意識が無かったと思うておるのじゃ。(しっか)り休んで治さねば、(あと)に響くじゃろう。神官ならば、(おの)()のことも、(しっか)り見ぬか」
「はい……。申し訳ありません……」

 ミネアが、話を(まと)める。

「では、私たちも、宿に部屋を取って。夕食の席で、改めてお話ししましょうか。クリフトさんは、休んでいていただいて構いませんから」
「はい……」
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