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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
加速する誤解
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が……! ダメ、これは止まれない!

 ………………あれ?

「危ないわよ。廊下は走っちゃダメ」

 そう言われて見上げるとそこには扇子で口元を隠した楯無会長が優雅に立っていました。あれ、何で……私いつの間に座っているんでしょう?

「誰かと思ったら今話題のカルラちゃんじゃない。どうしたのそんなに慌てて。あ、一夏君に迫られたとか?」

「違います! 会長も誤解しないでください! あの記事は捏造なんです!」

「あら、五回もキスしたうえに熱愛? 熱々ねー」

 ケラケラと笑う楯無会長を見て気付きました。この人絶対わざとだ……分かっていてわざと話をややこしくしようとしてるんだ。
 そう思った時激しくドアが開きました。ってそう言えば私逃げてきたんじゃないですか! というよりこの位置だとまた楯無会長がぶつか……

「待てえ!」

「もう、また?」

「「へ?」」

 ストン……

 今、何しました? 飛び込んできた鈴さんが楯無会長とぶつかると思った瞬間、私と同じように床に座っていました。柔道? 空手? 合気道? どれにしろ相手が気付かない程の自然な動作で相手を制することが出来るってすごいです。そして次の瞬間にはまた扉が激しく開きました。

「カルラ!」

「千客万来ね」

「む!」

 飛び込んできたのは箒さん。楯無会長が私と鈴さんと同じようにしようとしたのでしょうが、箒さんは何かを感じ取ったのか手を動かしたように見えました。そして次の瞬間には……

「ぐ……!」

 私たちとは違い思いっきりお尻を床に打ち付けていました。

「あらら、無理に技を外そうとするからよ。大丈夫?」

「あ、貴方は一体……」

 箒さんが呆気に取られた顔で会長の方を見ています。箒さんが反応できたという事は古武術の類なんでしょうね。結局どういう技かは判明しませんでしたけど。

「カル……何だこの状況は?」

「どうしたのラウラ」

「何かありましたの? あら、皆さん何故座り込んでいますの?」

 追いついてきた3人が私たちと楯無会長を交互に見ながら訪ねてきました。そしてそれに答えたのは何故か楯無会長でした。

「私はただの校内の見回りよ。生徒会長だからこういうこともしているの。それと今朝の新聞部の写真は誤りだったって分かったからそれも合わせての手伝いね。今新聞部が総出でお詫びの号外を配っているわ。はい、あなたたちにもどうぞ」

 楯無会長の手から貰った新聞は……
『まさかの間違い、新聞部の謝罪』
『今朝の新聞につきまして大きな誤りがあったことをご報告いたします。別角度から撮った写真が提供され、今朝の写真についてはあの行為ではなく、ただ単に目に入ったごみを取っていたものと判明いたし
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