加速する誤解
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の一面にはでかでかと見出しがついていてその内容は……
『織斑一○のお相手発覚!? 恋人は赤髪の代表候補生!?』
『われわれ新聞部は日夜この学園の真実を明らかにするために活動しているが本日は皆様に残念なお知らせを伝えなければならない。この学園唯一の男性生徒、織斑○夏だが当記者は昨日衝撃のシーンを目撃してしまった。』
その記事の下には大きく引き伸ばされた写真があり、その写真は一夏さんの背中側から撮ったのか、私が背伸びして一夏さんに顔を近づけ、その私の顔辺りに手をやる一夏さんが写っていました。
『記載の写真を見てもらえれば分かるように明らかにあれである。健全な皆様には分かると思われるが明らかにあれである! 重要なことなので2回書かせてもらったがもう一度書かせてもらう。この行為は明らかにあれなのである! もう書いている記者も特大のスクープに何を書いているかわからない喜びに打ち震えている。もうなんていうか記事を書くときは自由で無きゃいけないと思うんだなんだってまさかあの子がこんなことをだいたんにもはくちゅうこんなことをわたしもしてほしいのにああもづあなおえいくぁwせdrftgyふじこlp』
最後の方はもう何が何だかわかりません。これよく新聞に出来ましたね。というよりこれ目のゴミを見てもらっていた時の写真ですよね。それがこんな形で晒されるなんて……しかも私の顔写っていませんけど右側のサイドテールにしている赤い髪の毛がばっちりと……今から髪の毛解いてみたりなんて。
「今更そんな行動に意味があると思っているのか、浅はかだな。こうなったら自白剤でも……」
で、ですよねー……ラウラさんは腰に手を当て、足を肩幅に開いておりその風格は正に仁王。絶対に逃げられそうにありません。
「まあまあラウラ。そう殺気立ったら駄目だよ。ほらカルラ、オレンジジュースでも飲んでリラックスしな」
「あ、ありがとうございます」
ああ、ここに唯一の良心が! シャルロットさん、あなたが女神ですか! シャルロットさんの手からオレンジジュースの缶を受け取ります。それを一口だけコクンと飲みこむと……
「で? 実際の所どうなのかな?」
シャルロットさんの笑顔の質問で本来は甘いはずのオレンジジュースが全く甘く感じません……そもそもどう答えろと!
「カルラ、以前お前は私を応援すると言ったが……あれは嘘だったのだな」
「ほ、箒さん?」
「成敗してくれる!」
わあい! 今日の箒さんは阿修羅すら凌駕する存在です! 人呼んで箒さんスペシャル!
ってまたどこからか『緋宵』出してきますし、それをどうするつもりなんですか!
……あ、そもそも私が誤解だって言えばいいだけじゃないですか。
「もう! 誤解してます!」
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