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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
加速する誤解
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くお願いします」

「分かりました。では始めさせて頂きます」

「舞ちゃんファイト!」

「麻耶、舞ちゃんは止めてくれないか」

 山田先生が拳を握って激励を送っています。榛名二尉も名前で呼んだことからどうやらこのお二人は知り合いのようですね。授業は『雷征』が高速迎撃機ということもあって高速戦闘がメインのようです。実際に生徒が扱う訓練機の前を飛んで音速飛行時の注意点や特徴などを述べてくれています。

「高速で動く機体に速度で負けているときは無理に追いつこうとはせず相手の動きを読むことに集中するんだ。無理に追いかければ相手の機動に惑わされてこちらが疲労する。相手の停止、加速、旋回を読むことでこちらは極力エネルギーを使わずに追い込むことを可能とするのが最善だ」

 と言った高速戦闘型の対処の仕方から、

「高速戦闘を行う場合は基本的に高速機動からの一撃離脱戦法が一般的だ。わざわざ相手の間合いに入る必要はない。近接型なら遠距離から常に距離を取りつつ射撃で、射撃型なら近接戦闘を混ぜてという形で相手を翻弄する。また相手を巻き込んで地面などに叩き付けると言った荒業もできるが相手と密着する関係上反撃の機会を与えるからあまりお勧めは出来ないな」

 という高速戦闘型の応用まで幅広く教えて、生徒からの質問にも丁寧に答えてくれています。

「丁寧な教え方ですわね。感心しますわ」

「うん、基礎からだけど質問にもしっかり答えてくれるし僕は良いと思うな」

 セシリアさんとシャルロットさんには好評のようです。

「ふん、心の中では何を考えているか分かったものではないがな」

「そりゃそうよ。何だって他の国の代表に見てもらわないといけないのよ全く」

 でもやっぱり反対意見はあるみたいで、ラウラさんと鈴さんには酷評です。ちなみに私と一夏さん以外は全員訓練機を使用しています。セシリアさん、シャルロットさん、ラウラさんは『ラファール・リヴァイブ』。箒さんと鈴さんは『打鉄』。
 箒さんは『紅椿』で参加しようとしていましたが織斑先生に止められていました。流石に第4世代で束博士お手製のISを見せるわけにはいかないということでしょう。箒さんは渋々といった様子でしたが従っていました。私は名目上公開されている『デザート・ホーク・カスタム』なわけですし、ここで隠すと怪しまれると思ってそのまま参加です。

「おいおい、アメリカのISは置いてないのかよ。遅れてるなあ」

 そしてもう一人、2組に入った短い赤毛を後ろでまとめ、ブルーの瞳が目立つ女子、アメリカの代表候補生エリス・ジャクソンさん。彼女も試作第3世代の専用機『ヴァルチャー』を持っているはずですが、今は『ラファール・リヴァイブ』を纏って文句を言っています。ただ文句を言いながらも他の生
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