36*外野が邪魔
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!お嬢様こそが正義!!」
……あ、こいつが教育係だったからシルバちゃんあんななっちゃったんだ。
気持ちはわかるけど。
しかし……
「どんな社会不適合者つくりたいんよ!?」
よくこんなのが教育係であんないい娘が育ったな。
……うちのなんか彼より甘やかしレベル低いくせなあんなんなっちゃったのに、むかつく。
「たしかに自分が育てた子はかわいいのはわかるが、そんな甘やかした考えでいいわけないだろ!その子が中心で世界が回ってる訳じゃないんだよ!甘やかすだけが愛情じゃない!!」
「知ったような口をきくな!!」
「知ってるから言ってんだ!!」
ああ、こいつはあの時の自分と同じだ。
いろいろと盲目になっている。
ここは怒りに任せて実体験を語ってやろう。
「うちには昔康(やすし)ってのがいてな。自分はそいつを今のおまえみたいに甘やかして育てたんだよ……そしたらどうなったと思う?」
「なっ!?我は甘やかしてなど……」
「彼女の求めるモノは即座に与えるとかしてないか?彼女の意見に反対した事はあるか!?」
「………」
一気に沈黙するセブルさん。
思い当たる節があるようだな。
……そーとー甘やかしてたんだなこれは。
「うちの康はな、甘やかした結果誰の言う事も聞かず、見境なく暴れまわて周りを傷つけるだけの我が儘で自己中心的な嫌われ者に育ってしまったんだ。同じように、今の彼女も我が儘で自己中心的な行動が目立つようになっている。ならそれを改善できるよう、多少荒療治でもやってやるのが愛情なんじゃねーのか!?甘やかすのが愛情じゃねーぞ!?」
……はい、勢いに任せて言ってしまいましたが、実際自分がシルバちゃんを怒った時はこんな言う程ってか全く何も考えてませんでした。
ぶっちゃけ感情に任せて怒鳴っただけでした。
……まぁ、ばれなきゃいいんだ。
こんな自分が一番我が儘で自己中心的な気がするのは気のせいではないだろう。
激しく自己嫌悪を抱いていると、俯いていたセブルさんがなにかボソッと言ってきた。
「……けるな」
「は?」
「ふざけるな!貴様にお嬢様の何がわかる!その性格から貴様への恋心を打ち明けられずにいたお嬢様の苦しみが!我はその想いの枷を外してさしあげたのだ!いわば今のお姿こそお嬢様の本質!それを我が儘で自己中心的などと……!貴様はお嬢様を根本から否定する気か!!」
……想いの枷を外してさしあげた?
いやまてまて、まだ判断を下すには早過ぎる。
一回セブルさんの頭をテレパシーで……
……
………オイマテコノヤロー。
「……なぁセブルさん…君はシルバちゃんに何をしたかわかってるの?」
「想いの枷を外しただけだ!もっと
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